若手の作った波に乗れるか注目の3戦目
強豪レッドソックスに2連勝。しかも投手が相手打線をよく抑え、打線は効率よく援護。非常に投打がかみ合って良い流れの3戦目だ。
今日の先発は防御率5点台のアンダーソン。4月3日以来勝ち星がない。彼が昨年のような成績を上げてくれないとチームの浮上は難しい。バリア、キャニングと若手が作った勢いに乗って彼にも良い投球を期待したい。
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また相手が左投手ということでモニアックではなくウォードが1番レフトで先発。モニアックの台頭でウォードも尻に火がついている。エンゼルスとしてもウォードに復活してもらわないと困る。ウォードも今日はかなりの覚悟で試合に入ったはずだ。
アンダーソンは立ち上がり、ターナーに四球を与えたが続く吉田をダブルプレーに打ち取って無得点で切り抜けた。2回も連打で1死2、3塁のピンチを背負うがここでレッドソックスはダブルスチールを敢行。しかし3塁走者をホームで刺して三振ゲッツーでまたしても無得点で切り抜けた。
するとエンゼルスはその裏、四球とドルーリーのツーベースで無死2、3塁のチャンスを作るとウルシェラがきっちりセンターへ犠牲フライ。こういうソツのない攻撃がチームに勢いを与えるんだよね。続くネトは高めのボールを身体を上手く回転させてヒットすると打球は右中間のホームランラインを超えるスリーラン!いきなり4点のリードを手にした。
大谷、トラウトがアーチ共演
エンゼルスは3回裏に大谷が高めのボール球をうまく打ってレフトへ12号ホームラン。2021年の絶好調時には何本も叩き込んだ左中間へ久しぶりに打ち込んだ。これは良い兆候と思いたい。さらに4回裏にはトラウトが大谷と全く同じ場所へこちらも12号ツーラン。トラウトも2夜連続の一発で一時の不振を脱出しつつあるようだ。4回で7対1となりエンゼルスの楽勝ムードに。
大谷の12号本塁打
モロンタ、ループに見切りはついた
アンダーソンが6回を1失点と久々の好投を見せると、エンゼルスは7回から(相撲取りのような)モロンタを投入。モロンタはレイエスを打ち取るが、続くウォンにセンターへホームランを食らう。代わってすぐホームランを打たれる「エンゼルス投手あるある」がまたしても発動だ。モロンタはさらにヒット、四球、暴投、四球と荒れまくって満塁の走者を残して降板となった。6点もリードがあるのにアップアップで、コントロールはないしストレートで押すだけ。あれでは狙い打ちだよ。全く通用しないだろう。勝ち星を吹き飛ばされる前にDFAした方がよい。
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9回表エンゼルスは今度はループが登板。一昨日の登板でもう見切られた感のあるループだがネビンは追試をするようだ。5点差があるわけだし、ここはストライクでポンポンと追い込んで簡単に3者凡退にするくらいでないと後はない。
しかしループは先頭打者を歩かせてしまう。大量リードで登板した投手が最もやってはいけないことだ。さらに2死からレフスナイダーにタイムリーを浴び7対3。ふがいないループにブーイングが飛び、ついにブルペンではエステベスが準備を始める。続くターナーにはセンターへライナーを打たれるが幸いトラウトの真正面で試合終了。何とか逃げ切ったとは言え、またしてもループは失点してしまい、追試は明らかに不合格だ。これでさすがにモロンタ、ループに見切りはついただろう。
ちなみに翌日エンゼルスはマイナーで103マイルを誇る豪腕サム・バックマンをついにメジャーに上げる決断をした。バックマンは2021年にエンゼルスが1位指名(全体9位)したトッププロスペクト。バックマンの枠を空けるためにループかモロンタのどちらかがベンチから外れる事になるだろう。バックマンは当面は救援で投げるようだが、彼がブルペンの救世主になればさらにチーム強化が進む。エンゼルスの未来は明るいぞ。
若手が日替わりで大活躍
1、2戦目はモニアック、バリア、キャニング、サイスそして今日はネト。レッドソックス戦3連勝は彼ら若手の力で成し遂げたと言ってもいい。加えてウォード(今は不調だけど)、復活途上のウォルシュ、離脱中のオホッピー、そしてマイナーで大爆発中のアデルもいる。若手が日替わりでバンバン活躍する今のエンゼルスは見ていて楽しくてしょうがない。レンドーンの不在など関係ないかのようだ。
2015年から10年近く続く低迷期だが今年ほど若手が伸びているシーズンは記憶にない。エンゼルスのマイナーにはろくなプロスペクトがいないとの声もよく耳にするが、上がスカスカだったので他チームならマイナーのプロスペクトという選手がメジャーに昇格してどんどん経験値を積みつつあるのが今のエンゼルスだ。確かに投手陣の不安定さという大きな課題は残ったままだが、逆にブルペンと先発に一人ずつでも強力な選手が加われば(できればバックマンのように自分達の組織から)、ポストシーズン進出は全然射程圏と思う。
大谷の残留を確信
私は常日頃大谷はエンゼルスに残留すると公言しているが、ふがいない戦いが続くエンゼルスに「大谷は移籍しろ」「ドジャースに行け」という声がかまびすしいのは承知している。しかし今日の試合を見て大谷がエンゼルスと延長契約するのが近づいたな、と感じた。
大谷も間違いなくチームの成長に手応えを感じているはずで、仮に今年ポストシーズンに届かなくても、2~3年後には安定して勝てるチームになると考えているのではないだろうか。そんな上り調子のチームを去って、他チームに移籍するだろうか?弱かったチームが成功していく物語ほどエキサイティングなものはない。その物語の中心にいるのが大谷で、ここでその物語から降りるとはとても思えない。ましてやドジャースなど大谷がいてもいなくてもワールドシリーズ進出最右翼のチームに行って何が面白い?(NBAでは優勝候補に移籍したがる選手を揶揄して「リング乞食」という)「大谷、トラウトと彼らを慕う若手で、ドジャースをワールドシリーズで倒す」そんな物語をファンは見てみたい。
もちろん大谷と延長契約ともなれば贅沢税の支払いは必至になるので、オーナーがそれを了承する事が前提となるが、それを渋ったらバカだよ。惚れた選手はことごとく働かないという選手を見る目の無さは天才的なモレノだが、ゼロから一代で財をなした彼がそこまでバカとは思えない。大谷がその気になれば間違いなく資金は用意するはずだ。
あとはタイミング
私は大谷自身は心の中ではもうエンゼルス残留を決めていると思っている。しかし今延長してはチームに安堵の空気が流れてしまい、せっかくの良い緊張感が途切れてしまう。なので契約のタイミングを計っているだけと思う。
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LAAは調子が良いのはいい事です。しかし筆者の言いたいことは理解できますがさすがに見込みが甘いのでは?
LAAは今現在調子の良い現時点でも地区はTEXとHOUの後背に位置する3位、ワイルドカードはレイズやボルチモアを始めとしたア東の強豪勢が立ちはだかります。LAAは4月のぬるい日程で十分に貯金を稼ぐことができず、逆にHOUは主力を欠いた中で4月のキツい日程を乗り切りました。今年ポストシーズンに進めない場合はFAでレンフロー、ウルシェラらが抜け、層が再び薄くなりますし、ネトやモニアックら若手は調子は良いものの実績不足で完全には信頼できずアデルは打撃こそ調子は良いものの守備や野球脳は弱いまま。当てにはできませんしトレードの駒になるとも思えません。
何より過去の経験上レンドントラウトの契約を抱えつつモレノが大谷と契約延長をして、尚且つ大谷が望む勝てるチームを作るための贅沢税超過の補強をするなどとは到底思えません。また、筆者は今年ポストシーズンに出れなくても2、3年後に出られるチームになれば大谷は残留すると言っておりますが、選手寿命がある以上1分1秒も無駄にする時間などありません。筆者はLADら強豪についても述べてますが、彼らですら毎年ポストシーズンに進出出来るとは限りません。ましてやワールドチャンプはさらに過酷な道。NYYも松井選手の栄光の時代を最後に制覇できておりません。ワールドシリーズ進出はそれだけ狭き門なのです。厳しい勝負の世界に最右翼など存在しないのです。
非常にLAAや筆者の意見に手厳しく辛辣な事を言わせていただくと、今までトラウトを優勝させると騙して飼い殺しにしたオーナーを信頼できないのです。偉大なイチロー選手のようにたまたまその年にマリナーズが調子が良かったがゆえに契約をしてしまい、チャンピオンリングはおろかポストシーズンにも縁がない悲劇の選手にはなってほしくはないのです。チームへの愛着や恩返しのためにリングに縁がない選手になるか、本当に勝負師に徹してワールドシリーズを取るためにチームを離れるのか、決断するべき道は当然移籍でしょう。大谷は金では動きませんが、勝利のためには何だってする選手です。むしろモレノが大谷個人に金を積めば積むほど、勝てなくても儲かればそれでいいというオーナーの不誠実な考えが滲み出て信頼性が失われてしまうでしょう。悲しいですが、お互いのためにも別れの決断するべきです。
エンゼルスエンゼルス様
こういう意見をお待ちしてました。おそらく日本でエンゼルスの試合を見ている方の大半は同じようなご意見かと思います。
私はスタートラインがエンゼルスファンで、大谷が自分のひいきチームに入団して来たという経緯なので見方が変わります。どのような結末になるか楽しみです。
ちなみに私は大谷のエンゼルス入団は予想的中させましたが、今年のWBCへの参加はないと思っていたのでこちらは外しました。いろいろな予想が当たった、外れたというのも野球を見る楽しみですね。
最近のエンゼルスは、TV観戦なのですがとても面白いですね!去年迄のフラストレーションの溜まる散々酷い試合からすると嘘のようです。
このまま若手、中堅、まんべんなく活躍してくれたら大谷さんもきっと残留してくれると期待してます。いや、出ていくとか考えられないです。
最近更新頻度が増えてきましたね。いつも楽しく拝見してます。大変とは思いますが、これからも観戦記よろしくお願いします。
まきお様
メッセージありがとうございます。フラストレーションは去年までというか、つい1週間前までありましたね(笑)久々に喝采を送りたい試合が1週間続きました。優勝するには6連勝、7連勝といった大型連勝がシーズン中に何度か必要なのでもう少し頑張って欲しいです。ドジャースとかアストロズとか「またかい!」と思うほどしょっちゅう7連勝だ、8連勝だと言ってますからね。
今週末も2試合観戦予定なのでがんばって観戦記書きます。