希に見るUgly Game
今日は大谷が先発と言うことで観戦。結論から言うと大谷は頑張って6回を2失点で凌いだが、常に先に点を与えていたし、失った2点はいずれも二死無走者からだったのは反省点。それでも味方が何とか同点に追いついて勝ち負けつかずの6回で降板した。
しかし9回、キャッチャー・スタッシを中心に内野守備が完全崩壊。草野球並みの珍プレーが続出してマリナーズに勝利をプレゼントしてしまった。
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まず大谷の後を受けて7回から登板し8回2死まで良いピッチングをしていたワンツを2死からループに代えた采配がおかしい。左対左という事以外に理由はないだろうが、ループは即四球でランナーを出す。何とかその後は抑えたが、8回もループ続投が決定的に悪采配。ループを回またぎで使ってろくでもない結果何度見せられたことだろう。ループはコントロールが生命線のはずなのにボール球がやたら多い。今日も30球投げてほぼ半分がボール。球数がかさんでいくとループは急速に並みのピッチャーになっていく。
Ugly(醜い)と言うしかない9回表
では9回のエンゼルスの守備を振り返ってみよう。高校野球でもこれだけ連続のミスはなかなか見られないよ。ある意味、すごいものを目撃してしまった。
- 一死後ループがヒットでランナーを出す。一死1塁。【ループに喝!】
- スタッシが投球を弾くもランナーはスタートの構えだけなのになぜかスタッシは2塁に送球。ところがこれがとんでも悪送球でランナーは難なく2塁へ到達。一死2塁。【スタッシに喝!】
- ランナーが3塁へ盗塁。スタッシ3塁へ投げるもセーフ。その後打者は四球で1塁へ。ところがこの時審判がカウントを勘違いしており実はまだ3ボールだった。エンゼルスベンチも誰も気づかずにクレームもせず試合は続行。一死1、3塁。【ベンチに喝!】
- 次打者はセカンドライナー。ボールを取っていれば3塁走者が飛び出していたのでダブルプレーでイニング終了だったがレンヒーフォが落球。【レンヒーフォに喝!】
- レンヒーフォはボールを拾ってホームへ送球。ランナーは三本間に挟まれてランダンプレー。スタッシがランナーを追いかけていって3塁へ送球。ランナーは今度はホームへ向かって走る。ところがホームをカバーすべきループはなぜか最初に2塁方向に向かっている。慌ててホームに向かおうとしたがけつまづいて、ランナーは誰もカバーしていないホームへ楽々生還で1点献上。一死、1、3塁。【ループに喝!】
- 次打者はショートゴロ。ベラスケスは2塁へ投げればゲッツー確実のタイミングだったのに本塁へ送球してしまう。【ベラスケスに喝!】
- ホームでランナーは楽々アウトのタイミングだったが、なんとスタッシが送球を捕球できず。この回2点目。一死、2、3塁。【スタッシに喝!】
- 次打者はサードゴロ。ところが捕球したロハスがバランスを崩し、ホームへ送球できず1塁アウトのみ。3点目追加。二死、2塁。【ロハスに喝!】
- 次打者はレフトへタイムリーで4点目。二死、1塁。【ループに喝!】
ここでループからチャベスに交代しようやく3アウトでチェンジ。マリナーズはこの回シングルヒット2本で4点を奪って勝利を確定させた。まさに希に見るUgly Gameだった。
捕手問題を放置しているフロントが悪い
最大の戦犯は当然ながらスタッシ。もともとスタッシはキャッチングが上手くなく、ワイルドピッチも多い。また肩も決して強くなく盗塁阻止率も低い。本来ならバックアップキャッチャー程度の実力しかないのだがエンゼルスでは正捕手だ。
そもそもスタッシのバックアップの捕手が引退間近のカート・スズキしかいないという状態を2年間も放置しているフロントに根本的な問題がある。なぜ若い捕手を育てようとせず、補強もせず、そういう選手をベンチ入りもさせないのか。正捕手がスタッシではこういう日が来るのもある程度予想できたことだ。弱点をいつまでも放置するのは強豪チームではあり得ないことだ。
打者の戦犯は先週DFAで拾ったダガー
エンゼルスは大谷が常に相手に先行して得点を与えながらもしぶとく追いついていた。しかし今日のマリナーズの先発は先日ヤンキースを8回零封のカスティーヨだ。今のエンゼルス打線が10本も15本もヒットを打てる相手ではなく、おそらく6-7本しか打てないヒットでどうやって得点に結びつけていくかがテーマだったはず。
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ところがネビン監督代行は全くの策なし。無死のランナーが出ても送ろうともせず、今日の送りバントはゼロ。象徴的だったのが6番に起用したダガーだ。2回無死1塁、4回無死2塁、6回1死2塁、8回2死1、3塁と4打席全てランナーをおいての打席で、なんと全て三振だ!もし送りバントさせていればあと2点は取れていたし、大谷に勝ち投手の権利だってつけられた。ネビンは打率1割7分のダガーを6番に置いて一体何を期待していたのだろう?
DFAされた選手の獲得はそろそろ再考したら?
ダガーは先週レンジャースからDFAされていた。28歳という年齢からしてもまさに崖っぷちの選手。日本人ならパイレーツをDFAされた筒香をイメージしてくれればわかりやすい。だがそんなダガーを拾ったのがエンゼルス。すぐにロースターに入れてスタメンで使っているけれど全く使い物にならない。そもそも好選手で溢れるドジャースやヤンキースからDFAされたと言うのならともかく、弱いレンジャースでも使い物にならなかった選手を拾ってくるのはどういう了見だ?トラウトの故障で外野手が手薄になったからというのは理解できるが、なんでそれがこんなお払い箱寸前の選手なんだ?
エンゼルスはダガーのような崖っぷちの選手をよく拾ってくるが、ほとんど使い物になった例しがない。いつも裏切られてまたすぐクビにする。まあこんな選手を獲得してロースターに入れ、ミナシアンGMからさあ使ってくれと言われるネビンもある意味被害者かもしれない。
ちなみにやはり昨年オフにヤンキースをクビで拾った9番ベラスケスも今日は3打数3三振。ダガーと2人で7打数7三振。さらに7番のスタッシを加えた3人トリオで11打数10三振、1ピッチャーゴロ。寒すぎるわ。
もういい加減に他チームをクビになった選手を拾うのは止めにしないか?ちゃんと若い選手を自らの手で育てようよ。
今日の試合、スタッシ、ダガー、ループ、ベラスケス、ネビン、そしてミナシアンにも「喝」だ!
今日の試合後のクラブハウスはお通夜だったろうな。すごく後を引く負け方だ。マリナーズにスイープされるかもしれない。
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