20連戦の14試合目。この試合が終わればホームに帰れる。大谷の投球でボストンを黙らせて気分良く帰ってきてほしいものだ。しかし今日はトラウトが完全休養。勝負はますます大谷の投球にかかっていそうだ。
昨日同様中盤までは0対0の投手戦
ボストン先発の42歳ヒルは老獪なピッチングを繰り広げ、エンゼルスは3回まできれいに3人ずつで片付けられる。一方の大谷は威力のあるフォーシームを軸に、キレのあるスライダーやスプリットでヒットは少々打たれても力で押さえ込んでいく。中盤まで完全な投手戦となった。
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エンゼルスの初ヒットは4回の大谷の右中間へのツーベース。太陽で打球を見失ったセンターのブラッドリーが取れずにツーベースとなったものだが、あと1メートル伸びるか、あと50センチ右にずれていたらホームランだった。しかしこの回エンゼルスは無得点。6回終了まで0対0の緊迫した投手戦が続く。昨日のゲームのテープを見ているかのようだ。
ウォルシュが先制ツーラン!
先制したのはエンゼルス。7回表レンドーンがツーナッシングから粘って四球で出塁。レンドーンは派手なタイムリーやホームランはほとんどないが、地味に四球とかで貢献している(喜ぶべきか否か・・・)。
続くウォルシュは外角低めのボールを腕を伸ばしてすくい上げた。タイミングもややズレたしバットに乗せたような打ち方だったが、これがわずか92メートルしかないフェンウェイのライトポール(通称ペスキーズポール)を巻くようにスタンドイン!力投の大谷をバックアップする先制ツーランとなった。ちなみにエンゼルスタジアムのライトポールまでは102メートルなので、それよりも10メートルも短いのだ。
それにしても昨日の9回2死からの同点打といいウォルシュの勝負強さは神がかってきた。昨年前半のような活躍を今年も繰り広げてくれるのか?
圧倒的な力でボストンを押さえ込んだ大谷
今日の大谷は2点で十分だった。驚くほどストライクが先行し、いつ見てもバッターはツーナッシングに追い込まれていた。しかも29回もの空振りを奪い、これは記録を取り初めて以来最多だという。今日のストライク率は81%に達し、打者28人に対してボールと判定された球はわずか18球に過ぎなかった。つまり今日の大谷はほぼ全球をストライクゾーンに投げ込んで来た。たまたまストライクが取れず見逃されたボールが18球だったというわけだ。ストライクが来るとわかっていても打てなかったのが今日の大谷だった。ヒットは何本か打たれていたがランナーが出ると明らかにギアを上げ、雄叫びを上げながら100マイルのボールを投げ込んで力でねじ伏せて行った。
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結局7回を99球投げて無四球無失点、11奪三振。安打は6本打たれたが良い当たりのものはマルチネスのツーベースくらいで、強打者揃いのボストン打線もお手上げだった。エンゼルスは8回の裏には集中打で5点を追加して楽々と逃げ切った。
投手力が去年とダンチのエンゼルス
今回の東海岸遠征は完封負けが3度あったもののそれ以外は勝利し、4勝3敗と勝ち越して戻ってくることになった。17勝10敗でア・リーグ西地区の首位をがっちりキープしている。それにしても投手が安定するとこんなにも強くなるものか。エンゼルスは4月20日以降の16試合で相手に6点以上取られたのは4月25日のオリオールズ戦のみ(その試合も7対6で勝っている)。逆に3点以下に抑えた試合は8試合もある。
実は昨年5月15日、大谷はこのフェンウェイで土壇場の9回に今日のウォルシュと同じようにライトポールを巻く起死回生の逆転ツーランを放ってチームを勝利に導いた。比較してみるとその試合までの16試合で6点以上取られた試合は7試合もあり、逆に3点以下に抑えた試合は3試合しかなかった。今年とまるで逆の成績だ。
ワールドシリーズ出場の予兆?
優勝候補のアストロズもひたひたと追ってきているので安心は出来ないが、この投手陣と健康な打線が続けば8年ぶりのポストシーズンは現実的なものと思い始めている。もしかしたらワールドシリーズまで?
昨日、部屋の整理をしていたらエンゼルスが優勝した2002年ワールドシリーズ第6戦のチケットの半券が出てきた。これは偶然か?何かの予兆か?
当時「145ドルはずいぶん高いなー」と思いながら購入した記憶がある。しかしこの試合は7回、8回で5点差をひっくり返してタイに持ち込んだエンゼルスの記念碑的なゲームになった。あの試合を現地で見られたとは今となってはお金には換えられない貴重な体験になっている。
今年はワールドシリーズのヒリヒリするような舞台で大谷選手の躍動を是非見たいものだ。
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