チケット転売は自由なアメリカ
日本ではスポーツやコンサートなどのチケットの高額転売は社会問題となっており、本人確認の徹底など様々な方法で転売を防止しようという取り組みが行われている。
一方アメリカではチケットの転売は全く問題とは考えられていない。販売したチケットはFinal Saleであり、売り手はキャンセルや払い戻しに応じる義務はない代わりに、購入者は自分の買ったチケットは自由に転売する権利があると考えられている。
「転売によって値段が跳ね上がったら本当に行きたいファンが行けなくなるじゃないか」というのは非常に日本的なロジックで、アメリカでは「価値のあるイベントにはその価値に見合うお金を払える人しか行けないのは当然」という冷徹な資本主義の論理が横たわっている。
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果たしてチケット転売は儲かるのかを試してみた
管理人は2019年のシーズンいわゆる年間予約席を買ってみた。自分でも見に行くが、ある程度は転売することも考え、果たしてどのくらいの収支になるのか試してみようと思ったのだ。
エンゼルスの公式サイトでは、年間予約席やオンラインで買ったチケットはすぐにStubHubで転売できるシステムが用意されている。クリック1つでStubHubのサイトへ飛び、あとは価格を決めるだけだ。もちろん価格は随時変更できる。StubHubの販売手数料は売却価格の10%だ。StubHubで購入時には20~50%も手数料を取られることと比べたら売却時の手数料はかなり安く設定されている。
見事売れたら指定の口座に売却代金から手数料10%を引いた額が自動的に振り込まれる。これらの手続きはスマホでもできるし、全部エンゼルス側がお膳立てしてくれているので非常に使い勝手が良い。
つまり、球団側も転売を敵視するのではなく、むしろ「見に行けなくなってもいつでも転売できますよ」というふうに転売を販促手段の一つと考えている事がうかがえる。購入側としても転売手段が用意されているからこそ年間予約席でも買う抵抗が少ない。
20 Game Flex Planを購入
年間予約席にも種類があって、エンゼルス主催の全試合というビッグなものもあれば、一部の試合だけ選べる小さめのパッケージもある。私が買ったのは年間20試合だけを選んで買う「20 Game Flex Plan」というとても小さなパッケージだ。その20試合は全て同じ席になる。
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この20試合パッケージはあらかじめ指定された人気がある20試合のグループ(Premium Games)から10試合を、そして残りの試合(Group B)から10試合を選ぶシステムだ。
Premium Gamesには開幕戦、相手がドジャース、ヤンキース、レッドソックスなどの人気カードやボブルヘッドなど人気ギブアウェイがもらえる日が含まれている。
管理人はPremium Gamesからはドジャース、ヤンキースの試合と大谷選手のブランケットとボブルヘッドがもらえる日を選んだ。例年レッドソックス戦は人気カードでチケット価格は高くなるのだが、今年は試合が組まれたのが8月下旬。エンゼルスの戦力を考えるとその頃には消化試合になるかもしれないと思って買わなかった。残念ながらその予想は当たってしまったが・・・ドジャース戦はオープン戦の2試合と6月のインターリーグの2試合、ヤンキース戦は4月の4試合を全て選んだ。
座席も内野1階席から5階席、外野までいろいろな選択肢がある。ただし「20 Game Flex Plan」だとベンチのすぐ上のような特等席は選べない。今回は実験なので一番安い3塁側の5階席にした。それでも割り当てられたのは前から3列目でそんなに悪くはなかった。ちなみに私の買いコストは手数料まで入れて1試合あたり14.50ドルだった。
ちなみにオフィシャルサイトのSingle Game Ticketで見ると、私の席は人気のある試合では30ドルくらい、人気のない試合で11ドルほどの定価で売られていた。
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