消滅した大谷対イチロー・・・いや、その可能性はまだある!

イチローがロースターから外れ、マリナーズの特別補佐に就任、そして今季は出場しないということが発表された。このため誰もが見たいと思っていた、日曜日に先発が予想される大谷とイチローの対決は消滅してしまった。おそらくもう実現することはないだろう。マリナーズはあと3日決断を伸ばすことは出来なかったのだろうか。またイチローは今季プレーしないなど受け入れず、マイナーで捲土重来を期すことはできなかったのだろうか。

今回のイチローの待遇は引退とはどう違うのか不明な点も多い。自分なりに整理してみた。

イチローはすでにマリナーズのロースター(40人枠)から外されたので、もう試合に出ることは出来ない。それどころか試合中にベンチにいることも許されない。練習はさせてくれるそうだが、試合に出る可能性のない選手のためにどれほど設備や人員、時間を球団が割いてくれるというのだろうか。現実的にはランニング、ウエイト・トレーニング、マシン打撃などの自主練習しかできず、投手の生きた球を打つチャンスはほとんど与えられないだろう。そうなれば力の衰えは一層加速し、引退一直線だ。

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おそらくマリナーズの現場が譲れなかったのはイチローをベンチから外し、中継ぎ投手を1人補充することだ。マリナーズは正左翼手のギャメルが復帰し外野手が5人とダブついてしまった。わずか25人で162試合を戦うのに先発5人、捕手2人、内野手6人、外野手5人とするとブルペン陣は7人となってしまう。先発投手を100球程度しか投げさせないメジャーでは毎試合2~4イニングをブルペンで賄う必要があり、ブルペンが7人なのか8人なのかは大きな違いだ。そこで控え外野手のイチローを外してブルペンを8人にすることは今後戦っていく上でどうしても譲れないボトムラインだった。

日本のプロ野球ならば、とりあえず2軍に落とし昇格のチャンスを伺わせるということも可能だろうが、選手の権利が強いメジャーでは選手を簡単にマイナーに落とすことは出来ない。イチローをマイナーに落とすには一旦ウェイバー公示して「欲しい球団があれば差し上げますよ」という手続き、いわゆるDFA(Designated For Assignment)にかける必要がある。どこも獲得球団が現れなければイチローはマリナーズにとどまり、晴れて?マイナーに行くことができる。

しかし、DFAにかかったイチローを拾う球団があるとはとても思えない。マリナーズ残留、マイナー降格という道は選択しようと思えば十分可能だっただろう。しかしイチローはそれを選択しなかった。

マイナーでのプレーをプライドが許さなかったのでは

ここからは想像だが、イチローはメジャー17年間でDFAされたことは一度もなく、マイナーでプレーしたことも一度もない。DFAにかけられたあげく、いつメジャーから声がかかるかもわからないままマイナーでのプレーを強いられることを彼のプライドが許さなかったのではないだろうか。

マイナーでのプレーもイヤ、他球団に拾ってくれそうな所もないとなると現実的には球団はイチローをRelease(自由契約)するしかなかった。ハッキリとしたクビである。しかし球団としても殿堂入り確実なレジェンドをクビにするのは心理的には抵抗があっただろう。

そこで苦肉の策でロースターからは外すが、球団フロントとして取り込むことを提案した。そのためのエサが来年4月に日本で行われるアスレチックスとの開幕戦に特別に出場させるということだろう。この日本での開幕はベンチ入りが28人に増えるので、イチローをベンチ入りさせるのに抵抗が少ない。その開幕戦を引退の花道として用意するというのがマリナーズとイチローの編み出した妥協点なのではないだろうか。それならばイチローの代理人が「引退ではない」と強調していることにも合点がいく。

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マリナーズの相手がアスレチックスではなく、エンゼルスだったら大谷対イチローの最後の対決チャンスが日本であったかもしれない。残念ながらファンが少なく、観客動員に悩むアスレチックスなればこそ実現した日本開幕だろう。

個人的には、たとえDFAされマイナーに落ちようともマリナーズでプレーして、大谷との対決を実現させてほしかった。少なくとも9月になればセプテンバー・コールアップ(脚注1)でベンチに入れることは間違いなかったのだから。

セプテンバー・コールアップ後に対決という最後のチャンス

しかし、ここまで書いて気がついた。マリナーズは9月にイチローとメジャー契約してセプテンバー・コールアップでベンチ入りさせられるではないかと。セプテンバー・コールアップは40人までベンチ入りさせられるのだが、実際には7-8人しか増やさないことが多い。イチローをベンチ入りさせるのに何の問題もないだろう。

9月13日からエンゼルスタジアムでマリナーズとは最後の4連戦が組まれている。そこで大谷の先発が回ってくれば、大谷対イチロー、レジェンド同士の最後の対決の可能性はある!

追記(2018年5月13日)
MLBでは一度40人ロースターを外されると、制度上同じ年に再び登録することは不可能だそうだ。つまりイチローはもう今シーズンは40人ロースターに登録することはできないため、必然的にセプテンバー・コールアップでメジャーに呼ぶことも出来ない。残念だ。

脚注1:セプテンバーコールアップ
9月1日からメジャーのベンチ入りできる人数が40人へと拡大されること。

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