観戦記:消化試合モードで選手層の薄さを思い知る

11日で10試合の東海岸遠征を終え、久々にホームに戻ってきたエンゼルス。ドジャースと激しくナ・リーグのワイルドカードを争うパドレスとのインターリーグだ。両リーグのMVP候補の大谷とタティスJrがぶつかるとあって注目度は高かった。

エンゼルスは先発に故障者が相次いでいる。サンドバル、バンディ、カッブ、キャニング、ロドリゲスと総崩れ状態だ。まともな先発は大谷くらいしか残っていない。誰を先発させるのかと思っていたら昨日メジャー初昇格した25歳のクーパー・クリスウェルという2018年ドラフト13巡目指名の身長201センチの長身右腕だった。

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クリスウェルは上背はあるのに恐ろしく球が遅い。球速は最高でも87マイル(139キロ)。そこに75マイルのカーブのコンビネーションの軟投派だ。しかしいくら軟投派と言えど、ここまで球速がないと緩急だけで打ち取るのは困難だ。1回はなんとか1死3塁のピンチを切り抜けたが、2回でつかまった。1死から良い当りを右に左に5連打されてあっという間の3失点。この投手はダメだ。もちろん球が速いだけではメジャーでは通用しないのはわかる。緩急は絶対に必要だ。しかし緩急を使おうにも90マイルくらいの球速がないと話にならない。クリスウェルはメジャーどころかトリプルA、いやシングルAでも通用するレベルじゃない。全く将来性を感じない。日本の甲子園球児の方がまだマシなボールを投げるよ。

そりゃ私も実質ポストシーズン進出のチャンスが消えた今、「キンターナとかゲラとか今季で契約の切れるベテランを投げさせるよりも、若手を投げさせろよ」と言ってきましたよ。しかしその若手ってこのレベルしかいないの?メジャー昇格を狙う投手がこのレベルじゃ、そりゃマドン監督だってキンターナとかの方を使いたくなるよ。チームはこんな投手にも将来性があると感じているの?だとしたらエンゼルスの投手コーチやマイナーの監督は目が節穴のボンクラ揃いだ。

その後2番手で出てきた左腕パッキー・ノートン(25歳)は良かった。上背はないものの(公称は188センチだが180センチ以下にしか見えなかった)最高93マイルの速球とスライダー、シンカーなどのコンビネーションで4.1イニングを自責点ゼロで投げきった。変化球とコントロールを磨けば先発投手として計算が立つかもしれない。今日もクリスウェルではなくノートンが先発していれば違ったゲームになったはずだ。

一方打線はパドレス先発のマスグローブの前にシングル3本の完封負け。大谷も4打数ノーヒットと良いところがなかった。マーシュ、アデルは下位でそれなりの働きをしているが、中軸が全く打てそうな気配がない。復帰したアップトンは4タコ3三振。契約は来年まで残っているが、今季のプーホルス同様、来シーズンの早い時点でリリースされると思うな。

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