(戯れ言)サイン盗み疑惑と試合時間短縮

アストロズのサイン盗み疑惑

現在メジャーリーグはアストロズ、レッドソックスのサイン盗み疑惑に揺れている。チームの監督やコーチなどは出場停止や解雇、そして球団には5Mほどの罰金が科された。コミッショナーは選手への処罰やワールドチャンピオンを剥奪することまではせずに沈静化を図っていきたいようだ。

これらの処罰をもって、今後はサイン盗みがなくなるのだろうか?

とてもそうは思えない。好成績を上げれば何十億という巨額な報酬が得られる一方で、成績が振るわなければゴミのようにあっさりと切り捨てられてしまう。そんな強烈な生存競争にさらされているメジャーリーグゆえに、多少不正に手を染めても結果を出せれば構わないと考える選手やコーチが出てきても何の不思議もないからだ。

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ブロックサインとか石器時代か?

そもそも野球で指示を伝える側はこのIT全盛の時代になぜブロックサインとか指のサインとか石器時代のような伝達方法を使っているのか?指示を出す方は石器時代、盗む方はIT技術じゃ防ぐのが難しいのは当然だ。盗み見や解読のリスクがついて回るサイン伝達なんて古くさい方法はやめて、例えばアメフトのように選手のヘルメットにスピーカーやマイクを仕込んでそれで伝達すればいいではないか。もちろん音声等は暗号化して盗み聞きとかできなくする。もしくは捕手が手首に仕掛けたいくつかのボタンを押せば、投手のスピーカーに「ストレート」とか「スライダー」とか音声が流れるでもいい。とにかくIT技術を盗む方ばかりが使うから問題になるのであって、伝達する方も使えば何の問題もないだろう。

ワインポイント禁止ルール

話は変わるが、今シーズンよりメジャーではいわゆるワンポイントリリーフが禁止され、回を投げきるか、最低でも3人に投球しなくてはならないようにルール改正された。野球の機微が失われるという批判も多いようだが、試合時間短縮はリーグの喫緊の課題とあって導入されることになった。

私は個人的には賛成だ。なぜなら今の野球はあまりにも間延びして時間がかかり、興がそがれることこの上ないからだ。プレーが中断した時、家のテレビで見ている分にはちょっとチャンネルを変えたり、トイレに立ったり、食べ物を取りに行ったりなど時間を潰せるが、球場で見ていると本当に手持ち無沙汰になってしまう。とにかく試合再開をじっと待つしかない。

スポーツライターの豊浦彰太郎氏が次のようなことを書いていた。

「MLBを見ていると、こんな場面に遭遇することがよくある。6回を投げ終えた右腕の先発投手がタマ数も100球に近づいており「これでお役御免かな」と思っていると、7回も引き続きマウンドに上がる。「おう、続投か」と思っていると、最初の打者を抑えたところで監督がおもむろにベンチから出てきて投手交代を告げる。次打者が左打ちなので、ここで左投手を投入する、というのだ。ぼくはこんな交代を排除したい。」
https://news.yahoo.co.jp/byline/toyorashotaro/20191218-00155344/

全く同意する。ましてや続投した先発が先頭に四球を出して交代とかだと「歩かせるんなら回の最初から代えておけよ」と毒づきたくなる(エンゼルスには多かった気がする)。

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交代で出てきた投手がマウンドで投球練習必要か?

加えて、イニングの始まりや投手が交代した時、5球くらいの投球練習をマウンドから行うがあれも必要なのだろうか?プロならさんざん投げているマウンドだろうし、ブルペンでも山ほど練習してきただろう。例えばプロゴルファーが1番ティに立ったところでドライバーの練習をさせてもらえるかよ。交代で入ったサッカー選手がキックの練習をピッチでするかよ。交代で出てきたからと言ってバスケの選手がフリースローの練習をさせてもらえるかよ。いきなり本番でも一発でピシッと決めるのがプロだろう。ましてそのために練習場やブルペンがあるのだから。

つまり野球は試合中にプレーを中断して観客の前で練習が許されるというのはかなり特殊なプロスポーツである。ゼロ球にしろとは言わんが、1球か2球では足りないのだろうか。

まるで出来の悪い民放バラエティ

しかし、試合の長時間化よりもさらに改善の必要があると考えるのがゲームの終盤に相次ぐプレーの中断だ。終盤の盛り上がった局面で頻繁にタイムがかかって監督やキャッチャーがマウンドに行くと、せっかく盛り上がった雰囲気が断ち切られてしまう。守備側にしてみればそういうふうにプレーを切って一息入れ、熱くなった場内のムードを落ち着かせることに意味があるのだろうが、盛り上がった観客にしてみればこれほど興がそがれることはない。まるで盛り上げるだけ盛り上げて、そこでいきなりCMが入る出来の悪い民放のバラエティ番組を見せられているような気分になる。

そういう番組の作り方は長い目で見れば視聴者にフラストレーションを与え、テレビ離れを起こす原因になっていると現場の制作者はわからないのだろうか?同じ事が野球にも言えるだろう。盛り上がった雰囲気に水を差すような展開を毎試合見せることが、果たして観客が前提のプロの試合でいいことなのだろうか?「目先の視聴率や勝利を追いかけてばかりいると、長い目で見れば客が減って損をする」ということにならないか。

盛り上がった時こそプレーを切らずに、そのまま観客を興奮の渦の中へ巻き込む。守備側はそのプレッシャーや勢いをはねのけてこそ真の勝利に値するだろうし、攻撃側はそこで快打を放てば観客に最高のカタルシスを提供することになる。だから投手の交代も、タイムをかけて監督やキャッチャーがマウンドに行くようなことも最小限にすべきと思うのだ。

ラグビーやテニスではコーチングは禁止

ちなみにラグビーは監督やコーチはスタンドから観戦することになっており選手と直接コミュニケーションできるのはハーフタイムの時だけだ。テニスに至っては選手がトイレブレークの時にさえ接触することは禁じられている。

余談だが早稲田やヤマハでラグビー部の監督だった清宮克幸氏は試合中にコーチングできないことについて

「ラグビーはグラウンドでは選手たちがすべて決断するスポーツだから!」
と語り、また自分の思うような試合じゃなかったらイライラしたりもっと近くで指示を出したくならないかと聞かれて
「上から見るから我慢できるんだよー。グラウンドに下りてしまったら頭にきていろんなこと言ってしまう(笑)。上にいなきゃいけない決まりがあるおかげでなんとかなってる!」
https://www.suntory.co.jp/culture-sports/sungoliath/smilecafe/2006c/19.html

野球も試しに一度、無観客試合ならぬ「無コーチング」試合を行ってみてはどう?それでどのくらい時短が進むのか見てみたいものだ。

IT技術を正しく使えばサイン盗み防止にも時短にも効果がある

そこで前述のIT技術を駆使したコミュニケーションだ。ヘルメットにマイクやスピーカーを仕掛けて暗号化した音声で通信するのであれば、いつでも簡単に監督やコーチの指示が届く。そうすれば監督がいちいちベンチからマウンドまでノコノコ歩いて行ってプレーが中断することも大きく減るだろう。IT技術を意思疏通に使えば、サイン盗み防止にも試合時間短縮にも大きな効果があるはずだ。メジャーやプロ野球で検討する価値があると思うのだが。

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1件のコメント

  1. 大谷が2018年シーズンの打席の際に、相手チームがワインポイントで右投手から(対OPSの弱い)左投手に交代させて仕留めてから右投手に戻す攻撃をよく受けてました。
    昨年はDバックスの平野投手も2球だけ投げ終えたら交代させているのを見て、もったいない起用法であると同時に、エンゼルスでは中継ぎ選手が潤沢に居ないので羨ましいと思いました。

    アストロズの不祥事が問題になってますが、開幕以降にも各球団に悪いイメージをもたらして観客動員数が減ってしまうのは仕方ないとしても、このまま派生しないことを願うばかりです。

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