優秀な先発投手という人種たち

メジャー最弱のエンゼルス先発投手

エンゼルスは投手がいない。特に先発投手が。先発投手陣の2019年のチーム防御率は5.64でこれはメジャー30球団中29位。最下位は5.87のロッキーズだが、ここは本拠地デンバーが標高1600メートルという空気の薄い高地のためボールがよく飛び、極端なヒッターズパークとなっているのである意味例外だ。

余談だが標高が高いと本当によくボールが飛ぶ。私の経験だが、ヨセミテ近くの高地でゴルフをやった時のこと。飛距離がいつもより1、2割は伸びていてビックリしたことがある。

さらに先発の総投球イニング681回はメジャー最下位完投は一度もなく、完封(継投を含む)2回も最低。つまり今年のエンゼルス先発陣は文句なしにメジャー最弱だった。

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2006年のウィーバー以来、まともな先発投手が育っていない

現在メジャー登録されている投手も酷いが、困ったことにマイナーにもほとんど有望な先発投手がいない。それどころか過去20年エンゼルスが育てた投手でサイヤング候補になるような投手に誰がいただろうか?私が思いつくのはジョン・ラッキー(2002年デビュー)、アービン・サンタナ(2005年デビュー)、ジェレッド・ウィーバー(2006年デビュー)くらいだ。もう15年近くまともな先発投手が育っておらず、お粗末にもほどがある。

どんな投手を獲れば大きく育つ?

そこで過去2年間、サイヤング候補になった投手を調べてみた。2018年はサイヤング投票で少なくとも10点以上を取った投手をリストアップ。2019年はまだサイヤング賞投票は行われていないので、代わりに投手月間MVPを受賞した投手をあげてみた。

2018年サイヤング投票結果

名前 チーム 得票 身長・利き腕 最高球速 特記事項
アメリカン・リーグ
B・スネル Rays 169点 193cm/左 98mph
J・バーランダー Astros 154点 196cm/右 102mph
C・クルーバー Indians 71点 193cm/右 95mph
C・セール Red Sox 59点 198cm/左 100mph
T・バウアー Indians 13点 185cm/右 96mph
B・トライネン Athletics 13点 196cm/右 99mph クローザー
ナショナル・リーグ
J・デグロム Mets 207点 193cm/右 100mph
M・シャーザー Nationals 123点 191cm/右 99mph
A・ノラ Philies 86点 185cm/右 95mph
K・フリーランド Rockies 49点 191cm/左 95mph
P・コービン Diamondbacks 23点 188cm/左 96mph LAA指名
M・マイコラス Cardinals 13点 196cm/右 98mph

2019年投手月間MVP

名前 チーム 獲得月 身長・利き腕 最高球速 特記事項
アメリカン・リーグ
T・グラスナウ Rays 4月 203cm/右 97mph
L・ジオリト White Sox 5月 196cm/右 102mph
G・コール Astros 6、7,9月 193cm/右 100mph
M・クレビンジャー Indians 8月 185cm/右 96mph LAA指名
ナショナル・リーグ
L・カスティーヨ Reds 4月 188cm/右 100mph ドミニカ人
柳賢振 Dodgers 5月 191cm/左 94mph 韓国人
M・シャーザー Nationals 6月 191cm/右 99mph
S・ストラスバーグ Nationals 7月 193cm/右 102mph
J・フラハティー Cardinals 8、9月 193cm/右 98mph

ここに上がった投手は延べ20人だが、レッズのL・カスティーヨ(ドミニカ人)とドジャースの柳賢振(韓国人)を除けば、残りの18人は全員白人だ。しかも身長190センチ以上で、95マイル以上の速球を投げられる投手に集中している。

エンゼルスが指名したのに!

ちなみに昨年ナ・リーグのサイヤング投票で5位に入ったP・コービンを2009年に指名したのはエンゼルスだった。
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ところが入団翌年7月にダン・ヘイレン投手をダイヤモンドバックスから獲得するために4人のパッケージの一人として放出してしまった。ヘイレンはその後の3年半でエンゼルスで45勝を上げたので決して悪いトレードではなかったが。ちなみにその4人の中にはその後エンゼルスに出戻って、今年急逝したスカッグスも入っていた。

また今年の8月に月間MVPとなり、インディアンス躍進の原動力になったM・クレビンジャーは今シーズンは13勝4敗、防御率2.71という素晴らしい成績だった。サイヤング投票に入ってくるかもしれない。

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しかしクレビンジャーも元々は2011年のドラフトでエンゼルスが指名した選手なのだ。ところが2014年8月にインディアンスのビニー・ペスタノ投手とのトレードで放出されている。ビニー・ペスタノ?誰?ペスタノは最高球速93mph程度の軟投右腕(身長181センチ、白人)だったが、その年エンゼルスで12試合にリリーフで投げただけで翌年7月にはクビになり、そのままメジャーに戻ることはなかった。

何というもったいないトレード!ちなみにこのトレードをやったのは現マリナーズGMのジェリー・ディポトだよ。選手を見る目がなさすぎだろう!(GMを見る目がないとも言えるが・・・)

白人、長身、速球派を獲れ!

現在のエンゼルスの投手陣を見てみると、非白人や低身長の投手が多い。オーナーのモレノがメキシコ系だからなのか、特に中南米系の投手が多い気がする。バリア(パナマ)、スアレス(ベネズエラ)、ロブレス(ドミニカ)、ガルシア(ドミニカ)、メヒア(ドミニカ)、デル・ポゾ(ドミニカ)などなど。

キャニング、ピータースという白人の先発もいるが、キャニングが185センチ、ピータースに至っては175センチしか上背がない。大谷は身長193センチと非常に理想的な体躯だが、エンゼルスで大谷よりも大きな投手はタイ・バトリー(196センチ)しかいないのである。

毎年1000人も入団してくるメジャーの世界だから例外も数多くあるのは承知だが、もうちょっと白人の長身投手を中心にスカウトしたほうがいいのではないか?

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