5年連続でポストシーズン進出を逃すことになるのか
7月31日のトレードデッドラインが近づいているが、果たしてエンゼルスは買い手になるのか売り手になるのか、まだ態度をハッキリさせていない。昨年はマルドナド、キンスラーらを放出し再建へと舵を切ったが、果たして昨年、今年と連続で白旗を掲げるのか?
先発投手に関しては今シーズンも苦闘に次ぐ苦闘だ。どれくらい先発投手で苦労しているかは下の表を見れば一目瞭然だ。
先発で起用した投手 | 16人 | メジャー最多(30位) |
先発の防御率 | 5.31 | 25位タイ |
先発投手の投球イニング | 454.1回 | メジャー最小(30位) |
奪三振 | 428 | 27位 |
クオリティ・スタート (6回3失点以内) |
14回 | メジャー最小(30位) |
これだけ先発投手が壊滅的ながらも、まだワイルドカードが狙える位置にいるというのはある意味スゴい。
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別にエプラー辞めろキャンペーンを張るつもりもないが、彼の業績はきちんと評価しなくてはならないだろう。
エプラーが就任後に獲得した先発投手
現在の壊滅的な先発投手陣を見るにつけ、エプラーGMは就任してからどんな投手を獲得してきたのか振り返ってみたい。通算で10試合以上先発した投手をリストアップした。
名前(入団時年齢) | 獲得時期 | 退団時期 | 勝敗と防御率 |
2016年 | |||
Jhoulys Chacin (28) | 2016年5月トレード | 2016年FA | 5勝6敗 4.68 |
Ricky Nolasco (33) | 2016年8月トレード | 2017年FA | 10勝21敗 4.43 |
チャシン、ノラスコの2人のトレードは15勝27敗と全く効果がなかった。33歳のノラスコをなぜ獲得したのか。ノラスコは1年2ヶ月在籍して引退。結局引退前のババを掴まされた形となった。 | |||
2017年 | |||
JC Ramirez (28) | 2016年6月DFA | 在籍中(TJ) | 13勝13敗 4.04 |
Jesse Chavez (33) | 2016年11月FA | 2017年FA | 7勝11敗 5.35 |
Parker Bridwell (25) | 2017年4月トレード | 2018年DFA | 11勝3敗 4.37 |
Alex Meyer (27) | 2016年8月トレード | 2018年解雇 | 5勝7敗 3.94 |
FAで取った33歳のチャベスは全くの大失敗。ブリッドウェル、メイヤーは故障に泣かされエンゼルスを退団後は所属先がなかった。ラミレスはトミー・ジョンでここ1年以上投げられていない。 | |||
2018年 | |||
Felix Pena (28) | 2017年10月トレード | 在籍中 | 11勝8敗 4.42 |
Shohei Ohtani (23) | 2017年10月FA | 在籍中 (TJ) | 4勝2敗 3.31 |
ペーニャはエプラーとしては成功した部類。大谷の獲得はエプラーの功績と言えるかは微妙だ。ロサンゼルスという立地、ア・リーグでDHがあること、他に日本人選手がいなかったなどの環境面が大きかったと思われる。 | |||
2019年 | |||
Griffin Canning (23) | 2017年6月新人ドラフト | 在籍中 | 3勝6敗 5.15 |
Matt Harvey (30) | 2018年11月FA | 2019年解雇 | 3勝5敗 7.09 |
Trevor Cahill (31) | 2018年11月FA | 在籍中 | 3勝6敗 6.37 |
キャニングについての判定を下すのは時期尚早だろう。ハーヴィー、ケーヒルはエプラーの大失敗の1つ。ここにクローザー候補のアレンの大失敗(解雇)も加わる。 |
エプラーは投手を見る目がない
以上のようにエプラー時代に獲得した投手の実績を見る限り、エプラーは投手を見る目がないと言われても仕方あるまい。この間、ジャスティン・バーランダー、ゲリット・コールなどサイ・ヤング級の先発投手の獲得に成功しているアストロズと比べるとあまりに中途半端で効果が薄い。「安物買いの銭失い」とはこのことだろう。
もちろん、プーホルスの巨額契約のくびき、数々の大型トレードによるファームの枯渇など同情すべき面はあるが、それでも数字をあげなくてはならないのがGMという職種の宿命だ。
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