エンゼルスは先発投手のテコ入れが最大の課題なのは明白だが、攻撃陣で最大の誤算はコザートだろう。一昨年オフに3年38ミリオンの高額FA契約でエンゼルスに入団したコザートだが、昨年、今年とケガもあってほとんど貢献できていない。年齢もすでに33歳。ちょっと買い物としては失敗感が拭えない。
ザック・コザートの成績
試合 | 打率 | HR | 打点 | OPS | 盗塁 | |
2017 (レッズ) | 122 | .297 | 24 | 63 | .933 | 3 |
2018 (エンゼルス) | 58 | .219 | 5 | 18 | .658 | 0 |
2019 (エンゼルス) | 33 | .131 | 0 | 7 | .338 | 0 |
4月のケガから復帰したものの、サードのポジションはラ・ステラかフレッチャーに奪われて、現在はほどんどベンチ要員だ。
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バッティングフォームについてあれこれ言うのは日本人の特性かもしれないが、彼の打ち方は腰が入っていないというか、多くのスイングが泳ぎ気味に見える。よくあの打ち方で2017年には24本もホームランが打てたものだと感心してしまう。
単年契約であればもう解雇されても仕方のない数字だが、あと1年半20ミリオン近くの支払い義務が残っているのでそう簡単にクビにはできない。一方でエンゼルスの野手陣は毎日プレーできないプーホルス、DH選任の大谷と起用に制限のつく選手が何人もいるので、これでコザートのような守備&代走専任を置く余裕はない。コザートの数字がこのまま上がってこないとGMは難しい決断を迫られるだろう。
LA Timesにちょうどタイミング良くコザートの記事が掲載されたので、日本語訳を紹介したい。
Slumping Angels infielder Zack Cozart gets why he’s not playing much
スランプのザック・コザートは出場機会をもらえない理由を理解
昨日の日曜日、ザック・コザートはこの1週間で、初めてスタメンに名を連ねたが、この苦闘する内野手の出番が著しく減っていることが浮き彫りとなった。
コザートは首の捻挫と左前腕部の打撲のために2週間欠場したが、打率.131、OPS .338、ホームランなし、二塁打2本、打点7にとどまっている。
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トミー・ラ・ステラ内野手が打率.296で、本塁打はチームトップの11本、内外野をこなすデヴィッド・フレッチャ-が打率.295、長打11本であることから、コザートは補完的役割を受け入れざるを得なかった。
コザート 「毎日プレーしていたのに、それが代打、代走、守備固めでの出場となるとちょっと違和感はある。監督と話しはしているし、ラ・ステラとフレッチャーはいい数字を残しているし、彼らを一生懸命応援もしている。キャリア最初の2年間は勝てるチームにいたが、それ以降は弱小チームだった。だからチームの勝利を願っているし、チームメートの成績がよければ、全く問題はない」
コザートと先週ミネソタで話をしたというオースマスは彼のプロフェッショナリズムを賞賛した。
オースマス 「プレータイムが短いから、その調整には四苦八苦しているようだ。しかし、彼は素晴らしいプレーヤーだ。ずっと仕事をこなしてきた。率直に言って彼が好調になって、誰を起用したら良いか決めるのが難しくなることを期待している」
3年38ミリオン契約の2年目のコザートだが、前回のスタメンは5月12日のボルチモア戦だった。それ以降の4試合、終盤の守備固め、代走ばかりで打席はもらえなかった。
コザートはほとんどプレーしていないセカンドの守備に慣れようとセカンドゴロの練習を増やしている。試合中のルーティンを変えて、肉体的にはムダな力を抜き、メンタル的にも準備をすることはチャレンジである。
コザート 「プレーするチャンスはやってくると自分の言い聞かせて、いつでも行けるようにメンタルの準備をすることが一番大事なことだ。肉体的にはすぐに準備は出来る。ベンチに座ったままでいたくないのなら、メンタルの準備をして、突然のチャンスに備えるんだ」
今はほとんどスタメンでは出られないが、スタメンで出た時はプレッシャーと戦わなくてはならない。1対5で敗れた昨日のロイヤルズ戦、彼は勝負を変えるヒットを打つチャンスが2度あった。しかし4回1死1、3塁ではセカンドフライに倒れ、6回の2死1、2塁ではレフトフライでイニング終了となった。
コザート 「ヒットを打ちたいという気持ちから常に少なからずプレッシャーはあるが、それを経験して強くなっていく。チームが勝つためならどんなことでもやる。試合に勝利すれば嬉しいのはみんなと同じだ」
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