エンゼルスがロング・ビーチに移転?

ロング・ビーチ市がエンゼルスを誘致と地元紙が報じる

LA Times紙はロング・ビーチ市がエンゼルスに対して、ウォーターフロントに新球場を建設する誘致案を提案したと報じた。

ロング・ビーチはロサンゼルスの南部、海岸沿いに位置する港湾都市だ。アナハイムからは南西の方向へ約20マイルほどだ。

記事によると、まだまだ時間のかかるプランのようで、現在の球場リースが切れる2020年シーズン後に移転することはとてもじゃないが不可能だ。

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個人的にはロング・ビーチのウォーターフロントは立地が悪すぎると思う。南側は海、西側は港湾地帯で住宅地はない。北~西側は伝統的にドジャースファンが多い地域なので、新規ファンを獲得するのも容易ではない。

また、現在のファン層が多く住むオレンジ郡からロング・ビーチへは距離は20マイルほどだが、平日の夕方は激しく渋滞する方角で、1時間はかかるだろう。私の家から現在の球場へは多少の渋滞はあっても30分程度だが、これがひたすら渋滞の中、1時間かかるとなると足は遠のく気がする。

同じくファンの多いリバーサイド方面からロング・ビーチへ向かうのはもっと大変である。つまり現状のファンにとってロング・ビーチはアクセスの良い場所ではなく、新規ファン獲得も難しいとなると移転のメリットがほとんどない。

記事にあるように以前は近接のタスティン市に新球場建設プランがあった。残念ながら財政的な問題で棚上げされたようだが、個人的には周辺に新しく活気のあるショッピングセンターや住宅地もあるタスティンは理想的だと思う。環境も悪くない。

圧倒的に強い立場にある球団

メジャーリーグ球団が退出をちらつかせて、自治体に新球場を造らせるのはトレンドになっている。誘致できるのならばと自治体も大盤振る舞いをしようとする。メジャー球団はわずか30チームしかなく、誘致を望む都市は多い。交渉すれば球団側が強い立場なのは当然だ。あとは自治体が納税者を納得させられるかだけなのだ。

市長がアンチ球団派から交代してアナハイム残留が既定路線か

昨年12月の市長選挙でアナハイムでは市長が交代した。それまで球団に冷たかったタイト氏が落選し、新市長のシドゥー氏は球団慰留に積極的とされる。ロング・ビーチからの提案もエンゼルスにしてみれば「他の市からこんな良い提案もあるんだよー」と交渉材料の1つになるだろう。

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結局、アナハイム市は球場の改築もしくは新設に税金を投じる代わりに、周辺を開発することで費用を回収するプランで手を打つのではないかと思っている。

LA Timesの記事の日本語訳を紹介しよう。


Long Beach pitches Angels on waterfront ballpark
(ロング・ビーチ市はウォーターフロント球場をエンゼルスに提案した)

ロング・ビーチ市がエンゼルス誘致のチャンスを逃がして半世紀、同市は再びエンゼルス誘致を呼びかけている。

月曜日、市と球団の双方の担当者が、ロング・ビーチ市がエンゼルスに対してウォーターフロントに新球場を造ることに関心があるかヒアリングしたと語った。

同市ではウォーターフロントの用地に球場を建設することが可能か、それが最上のプランなのかまだ決定しておらず、ましてや700ミリオンを超える、一説には1000ミリオン近くに達するともされる建設費を納税者に負担させるのかも決まっていない。

ロング・ビーチ市長ロバート・ガルシア氏は球場建設の調査は「全くの初期段階」と語っている。

ロバート・ガルシア市長
「ダウンタウンのウォーターフロント開発計画の一環として、コンベンションセンターの駐車場用地にスポーツスタジアムを建設可能か調べている。下調べの初期段階で、この場所の可能性についていろいろなオプションを検討しているところだ」

昨年10月にエンゼルスがエンゼルスタジアムのリース延長契約を破棄した後、ロング・ビーチ市はエンゼルスに接触した。その後、アナハイム市の市長選挙の後に、エンゼルスは2020年シーズンまでの1年間だけリースを延長した。

エンゼルスのオーナー、アルトゥロ・モレノによると、昨年12月にアナハイム市長がトム・タイトからハリー・シドゥに交代して以来、球団とアナハイム市は「非常に前向き」な関係となっているそうだ。アナハイム市と球団は球場の新設、もしくは改築についての協議を再開することで合意した。現在の球場の場所は3本のフリーウェイと鉄道駅に囲まれ、市の職員が「L.A. Live on steroids」(LAでも最高に活気のある場所)と呼ぶほど将来性のある場所だ。

エンゼルスはLA以外のマーケットには目もくれていないし、現在のところ、アナハイムとロング・ビーチが唯一の候補地と考えられている。ロング・ビーチが実現可能なプランを提示できるか、それはエンゼルスが現在のリースが切れた直後からプレーできるのかを含めて(新球場建設には環境調査、予算案策定、建設期間など数年はかかるから)、見定めるには時期尚早だ。

現在のところ、少なくともエンゼルスは提案を聞きたがっている。

エンゼルスの球団社長ジョン・カルピーノは文書でこう述べている。
「最初から言っているとおり、球場の改築か新球場建設においては、球団の長期的未来を確かなのものとし、ファンに最高の体験を味わってもらえるようにあらゆるオプションを検討していく」

このような動きに対してドジャースが反対することは出来ない。メジャーリーグのルールで、エンゼルスとドジャースは、ロサンゼルス、オレンジ、リバーサイド、サン・バナディーノ、ヴェンチュラの各郡をテリトリーとして共有することになっているからだ。

ロング・ビーチが最初の提案を行った後、先月アナハイム新市長のシドゥー氏はモレノと会談した。

シドゥー市長
「会談を行ったが、我々が市民、アナハイム市、球団にとって益ある交渉ができれば、エンゼルスはアナハイムにとどまることを最優先としていることは明らかだ。実現可能なプランを用意し、それを実現できるよう時間をかける必要がある」

月曜日、シドゥー市長は「他の都市がエンゼルスを誘致しようとするのは驚く事ではない。エンゼルスにとってベストの場所は常にアナハイムであることに我々は自信を持っている」と語った。

2013年、前アナハイム市長のタイト氏が先頭に立って、モレノとアナハイム市とのエンゼルスタジアムの改装契約を完全に潰した。エンゼルスは市に出費を強いることなくスタジアムの改装を行うはずだったが、タイト氏は、モレノがスタジアムの駐車場の一部を年間1ドルでリースし、そこを彼が開発しても市には全く利益が入らないことを問題視した。その結果、エンゼルスはロサンゼルス市、カーソン市、アーバイン市に対して新球場建設が可能かヒアリングした。

その後、球団はタスティン市の新球場建設のプランを最優先とした。なぜならタスティン市は現在の球場にも、ファンの居住地域にも近接しているからだ。球団とタスティン市は37000席の球場を約700ミリオンで建設することにフォーカスしていると思われていた。タスティン市は球場建設費を納税者に負担してもらうことはないと表明。モレノは1銭も出す気はなかったが、球団幹部によるとモレノは公的、私的なパートナーシップの組成には前向きとのことだった。

エンゼルスは1961年にロサンゼルスに誕生し、直後にはロング・ビーチ移転を検討した。球団創設者であるジェーン・オートリーはドジャースタジアムを間借りしていることにいらだっており、自前の球場でプレーすることを望んでいた。

オートリーはロング・ビーチ市との最初の交渉に臨んだが、同市はチーム名を「ロング・ビーチ・エンゼルス」とすることを要求した。オートリーはそれを断り、アナハイム市との交渉が成立した。アナハイム市はアナハイムスタジアムでプレーするチーム名にアナハイムを入れることまでは主張しなかったのだ。

球場は1966年に開場し、オートリーはチーム名をロサンゼルス・エンゼルスからカリフォルニア・エンゼルスへと変更した。その後、1997年にアナハイム・エンゼルスとなり、2005年にはロサンゼルス・エンゼルスに戻ったが、球場を変えることはなかった。

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2件のコメント

    1. ご来訪ありがとうございます。いよいよ2019年シーズンも始まりますので、当サイトも更新頻度を上げていきたいと思います。これからもよろしく。

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