エンゼルスの2018年シーズンを振り返る(2) 戦力分析

Facebookをやっているとたまに過去の自分のアクティビティが表示される。今日出てきたのは4年前にプレーオフを見に行った時の写真だった。スタンドが赤に染まったあの熱狂をもう4年も味わっていない。

2014年のエンゼルスはメジャー最高勝率の98勝64敗を記録し、2位のアスレチックスに10ゲーム差をつけて余裕でア・リーグ西地区を制したのだが、その時の戦力と2018年の戦力を比べてみたい。

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信頼度の高い先発が多かった

まずは先発ピッチャーだ。2014年はエースのウィーバーが213イニングを投げ、チームを引っ張った。4人が130イニング以上を投げており、ローテーション投手で防御率4点未満が4人もいる。そしてこの年から先発陣に加わったリチャーズ、シューメーカーの2人がブレークし、それぞれ13勝、16勝をあげた。

一方、2018年で130イニング投げたのはヒーニーのみ。2014年には4人もいた2ケタ勝利が、2018年は10勝のバリアだけだ。防御率も4点を超えた選手が多い。先発投手で防御率4点台というのは不合格に近い。この4年でいかに先発投手陣が劣化したかわかろうというものだ。

2014年
名前 利き腕 年齢 試合数 イニング 防御率
Jered Weaver R 31 34 18 9 213.1 3.59
C.J. Wilson L 33 31 13 10 175.2 4.51
Garrett Richards R 26 26 13 4 168.2 2.61
Matt Shoemaker R 27 27 16 4 136 3.04
Hector Santiago L 26 30 6 9 127.1 3.75
Tyler Skaggs L 22 18 5 5 113 4.30
2018年
Andrew Heaney L 27 30 9 10 180 4.15
Jaime Barria R 21 26 10 9 129.1 3.41
Tyler Skaggs L 26 24 8 10 125.1 4.02
Felix Pena R 28 19 3 5 92.2 4.18
Garrett Richards R 30 16 5 4 76.1 3.66
Nick Tropeano R 27 14 5 6 76 4.74
Shohei Ohtani R 23 10 4 2 51.2 3.31

救援投手は雲泥の差

救援投手を比べるとさらにため息が出るほどその差に愕然とする。2014年序盤、クローザーはアーネスト・フリエリだったが前半に炎上を繰り返したため、7月にパドレスからヒューストン・ストリートを獲得し、これがズバリとハマった。ストリートとジョー・スミスの2人は防御率1点台で本当に頼りになった。リリーフ陣ではこの年50イニング以上投げ、防御率3点未満の投手が4人もいる。誰に任せても安心できる陣容だった。

一方2018年で防御率3点未満だったのはアルバレスただ1人。救援投手で防御率4点台ということはほぼ2イニングに1点は失うわけだから大事な場面では使い物にならない。セーブをいろいろな人が取っているのもクローザーを固定できなかった証だ。

エンゼルスが来年プレーオフ進出を狙うならまず救援投手陣の立て直しが急務だ。

2014
名前 利き腕 年齢 試合数 イニング 防御率 セーブ
Huston Street R 30 28 1 2 26.1 1.71 17
Joe Smith R 30 76 7 2 74.2 1.81 15
Kevin Jepsen R 29 74 0 2 65 2.63 2
Mike Morin R 23 60 4 4 59 2.9 0
Fernando Salas R 29 57 5 0 58.2 3.38 0
Cory Rasmus R 26 30 3 2 56 2.57 0
2018
Blake Parker R 33 67 2 1 66.1 3.26 14
Noe Ramirez R 28 69 7 5 83.1 4.54 1
Cam Bedrosian R 26 71 5 4 64 3.80 1
Jim Johnson R 35 62 5 3 63.1 3.84 2
Jose Alvarez L 29 76 6 4 63 2.71 1
Justin Anderson R 25 57 3 3 55.1 4.07 4

打線も破壊力が減少

次に打線を比べると、目に付くのは2018年のOPSの低さだ。OPSは打率よりも長打力や選球眼なども含めた打者の総合的な実力を反映する数字だ。0.700を下回ると並の打者以下と考えてもらえば良い。2014年にはレギュラーに1人もいなかった0.700以下の打者が2018年には4人もいる。2018年のプーホルスがちょうど0.700だが、これは2014年のエリック・アイバー程度の怖さしかない打者に成り下がっていることを表している。

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2014年
名前 左右 年齢 試合 打席 打率 OPS 本塁打 盗塁
RF Kole Calhoun L 26 127 537 .272 .776 17 5
CF Mike Trout R 22 157 705 .287 .939 36 16
1B Albert Pujols R 34 159 695 .272 .790 28 5
LF Josh Hamilton L 33 89 381 .263 .745 10 3
2B Howie Kendrick R 30 157 674 .293 .744 7 14
3B David Freese R 31 134 511 .260 .704 10 1
SS Erick Aybar L/R 30 156 642 .278 .700 7 16
DH C.J. Cron R 24 79 253 .256 .739 11 0
C Chris Iannetta R 31 108 373 .252 .765 7 3
2018年
RF Kole Calhoun L 30 137 552 .208 .652 19 6
CF Mike Trout R 26 140 608 .312 1.088 39 24
LF Justin Upton R 30 145 613 .257 .808 30 8
1B Albert Pujols R 38 117 498 .245 .700 19 1
DH Shohei Ohtani L 23 104 367 .285 .925 22 10
SS A. Simmons R 28 146 600 .292 .754 11 10
3B Zack Cozart R 32 58 253 .219 .658 5 0
2B David Fletcher R 24 80 307 .275 .678 1 3
C Jose Briceno R 25 46 128 .239 .684 5 0

チーム全体の攻撃バランスが悪い

さらにチーム全体の成績を比べると2014年は盗塁以外全てリーグ(15チーム)で上位4位以内だったのに、2018年は本塁打以外の成績はほとんど低下し、リーグ内では軒並み平均以下になってしまっている。

また犠打(送りバント)は26から7へと激減している。つまり犠打や足を絡めたエンゼルスのお家芸だったスモールベースボールが2018年には影を潜め、本塁打頼みの大味な攻撃になってしまい、攻撃のバランスが悪くなってしまっていることがわかる。

ちなみに155本塁打でリーグ4位だった2014年だが、これが2018年に155本ではリーグ13位に過ぎない。リーグ全体の本塁打数も2161本から2900本へと大幅に増加している。フライボール革命が進み、長打力重視の攻撃スタイルが主流になっていることが垣間見える。

打率 OPS 得点 単打 2塁打 3塁打 本塁打 出塁率 盗塁 犠打
2014 チーム .259 .728 773 1464 304 31 155 .322 81 26
ア・リーグ順位 3 4 1 2 3 4 4 4 11
2018 チーム .242 .726 721 1323 249 23 214 .313 89 7
ア・リーグ順位 11 8 8 13 14 8 5 10 6

メジャー最強の実力があったチームが、わずか4年で勝率5割もおぼつかず、首位のアストロズからは23ゲームも離される体たらくだ。マーリンズやロイヤルズのように投資をケチってチームを解体したわけでもないのに、よくもまあ、あっという間にこれだけチーム力が落ちたものだ。

2019年は4年目のエプラーGMは正念場だし、ソーシアも退任して当然である。

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