USA Today紙:わずか3週間で9チームがプレーオフ絶望の衝撃度

メジャーリーグが開幕してまもなく1ヶ月。エンゼルスは好調をキープし王者アストロズとデッドヒートを繰り広げている。

しかし全国紙のUSA Todayによると全30チーム中、すでに9チームがプレーオフ争いから脱落しているという。かなり衝撃的なレポートなので、日本語訳を紹介したい。


MLB playoff shot already bleak for nine teams

(すでに9チームにはMLBプレーオフ進出の可能性がない)

MLBではどのチームにも勝つチャンスがあると喧伝しているが、相当な数のチームはすでにプレーオフのチャンスは実質的に断たれている。

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証拠を示そう。

シーズンは4週目に入ったところだが、Fangraphサイトのプレーオフ予想によると10月のプレーオフ進出の可能性が2%以下のチームが9つもある。

タンキング(脚注)の時代のおいてさえも(タンキングが嫌なら「将来への再建」と言おう)、びっくりするほどの数だが、メジャーリーグのほぼ3分の1のチームに可能性がない。比較すると去年の同じ時期では、5チームがそういう状況だった。

予想に誤りはつきものだが、ミネソタ・ツインズはその例だった。昨年ツインズは11勝11敗でスタートし、FanGraphではポストシーズン進出のチャンスは5.2%とした。その前年には103敗もしたツインズだったが、その後盛り返してワイルドカードをゲットしたのだ。

さらに言えば、ミルウォーキー・ブルワーズは昨年の最初の24試合は五分の成績で、ポストシーズン進出の可能性は3.7%以下とされた。だがブルワーズはタイブレーカーに勝ってワイルドカードで進出した。

しかし今年に限れば、本当に見えてくるものは競争から脱落したチーム数ではなく、その悲惨さである。シンシナチ・レッズがシーズン4勝目を上げたのは先日の月曜日だったと気づいたかい?1人で4勝以上あげた投手が他チームには5人もいるというのに。

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レッズ(4勝18敗)は過去3年いずれも94敗以上し、今シーズンはさらに悪化しそうで、すでに借金が10以上ある4チームのうちの1つだ。マーリンズ(5勝17敗)、オリオールズ(6勝17敗)、ロイヤルズ(5勝15敗)らと落ちこぼれ軍団を作っている。

サンディエゴ・パドレスは前評判では番狂わせもあるとされ、FanGraphのポストシーズン進出可能性は2.6%だった。エリック・ホズマー1塁手を獲得してアピールしたが、先発投手への投資はケチった。再建中のチームにはよくあることだが。

パドレスは驚くほど酷いプレーをしてナ・リーグ西地区の最下位に沈み、まともに勝利を目ざしている少なくとも3チームを見上げている。

絶望的なプレーオフ進出可能性:

  • オリオールズ(0.2%)
  • タンパベイ・レイズ(1.1%)
  • ホワイト・ソックス(0.0%)
  • ロイヤルズ(0.1%)
  • タイガース(0.1%)
  • テキサス・レンジャース(1.3%)
  • マイアミ・マーリンズ(0.0%)
  • シンシナチ・レッズ(0.0%)
  • パドレス(0.5%)

君たち、そのまま続けてシーズン後のプランを練ろうじゃないか。

ついでに言うとほとんどのチームは、接戦を落としているだけだから何とか状況を変えられそう、という訳でもない。9チームのうち5チームは得失点差が44点以上のマイナスだ。大敗につぐ大敗での惨状なのだ。

特にレンジャースについて言うと、以前は実力チームで有望選手を他にさらわれるだけのチームではなかったが、現在は停滞している。ア・リーグ西地区5位に沈むだけでなく、相手チームよりも40点も少ない得点しか上げられず、ホームでは3勝11敗である。

このアンバランスな状況が示すことは、シーズン最後の2ヶ月は空席ばかりの球場が増えるということではなく、今後数週間の間、実質20チームだけが10枠のプレーオフスポットを競える状況にあるということだ。しかしオールスターまでにその数はさらに激減するだろう。

7月末のトレード期限には多くのチームが売り手となり、かなりのチームはそれよりも早い時点でそうなりそうだが、ポストシーズンを目指すチームにとっては例年よりも早い時期から大きな影響を与えそうだ。

順位表を注視して、可能性のあるチームとないチームとの大差にひるまないようにしよう。これは深刻な事態なのだ。

脚注 タンク、タンキング(Tank、Tanking)
元々はボクシングで八百長を指す言葉だった。現在では、八百長とまでは行かないが、ベストメンバーで試合に臨まないなど、勝利を積極的に目指さないことを指す。
メジャーではドラフト指名権は成績下位順に与えられるので、優勝が絶望的になると、中途半端に勝ちに行くよりも、大きく負け越して上位のドラフト指名権を得ようと考えるチームが出てくる。特にチームが再建期に突入している場合そうなりがち。そういう場合、レギュラー陣を先発から外して、経験を積ませることを優先して実績のない若手の起用に偏ったりする。
また、実績のあるチームの主力選手を他チームの年俸の低い複数の若い選手らとトレードする等、過度に若返りを図る態度もタンキングに含まれることがある。2017年の例だと、フロリダ・マーリンズがナ・リーグ本塁打王の主砲ジャン・カルロ・スタントンをヤンキースに放出したのが典型。もっとも、上位ドラフト指名権確保以外に、チームの年俸総額を抑えることで、翌年以降に有力FA選手を取るための年俸枠を確保する狙いがあることもある。

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