エンゼルス事件簿:サヨナラ満塁弾、ホームで待っていたのは複雑骨折

劇的なサヨナラ満塁ホームランを打ったのに、ホームインした時に転倒。左足首を複雑骨折し、復帰まで2年を要する大怪我を負った、ケンドリー・モラレス一塁手 (2010年5月29日 対マリナーズ戦)

ケンドリー・モラレスは、キューバ出身、若くしてナショナルチームで活躍したが、自由に野球ができる環境を求めて、8度に渡って亡命を試みるもことごとく失敗。2004年、モラレス19歳の9回目の挑戦にしてようやく成功。モラレスはドミニカでの市民権取得を経てついにアメリカでプレーする権利を得て、晴れてエンゼルスと6年契約を結んだ。

しかし、2008年まではメジャーの壁に苦しみ、マイナーとメジャーを行ったり来たり。しかし2009年ついにその才能が開花し、打率.306、34本塁打、OPS .924の立派な成績を上げレギュラーに定着した。

主力として期待された翌2010年、開幕から絶好調で、この年に加入した松井秀喜と4番、5番の主軸を任された。そして迎えた5月29日の対マリナーズ戦、この試合は当時マリナーズにいたイチローとエンゼルスに移籍してきた松井秀喜が初めて顔を合わせるということで日本人的には注目のゲームであった。私も内野スタンドで観戦していた。

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試合は投手戦の末、1対1で延長に突入。10回裏、エンゼルスは1死満塁と絶好のサヨナラのチャンス。ここで回ってきた5番モラレスが初球を強振すると、打球はセンターのフェンスを超える劇的なサヨナラ満塁本塁打となった。次々とホームインするエンゼルスの選手に続き、モラレスがホームベースで待つ歓喜の輪の中にジャンプ・インした。

しかし、悲劇はそこで起きた。歓喜の輪の中で沈み込んだように見えたモラレスがいつまでたっても起き上がってこない。

一体どうしたんだ?

慌てて監督やスタッフが駆け寄るとそこには苦痛に顔を歪めるモラレスがいた。なんとホームベースに着地した瞬間に左足首を複雑骨折してしまったのである。翌日に緊急手術を受けたが症状は重く、この年は全休となった。続く2011年も復帰は叶わず、結局再起まで2年の年月を要した。このケガの後、脚力が衰えたモラレスはその後はほとんど守備につくことはなく、ほぼDH専業になってしまった。ただ、いまだに現役を続けており、今シーズンはミルウォーキー・ブルワーズでプレーする。

このケガの理由だが、単に着地に失敗したように見えるが、他の選手がバランスを崩してモラレスの脚に倒れ込んだためという説もある。もちろんそれがどの選手かという名前などは明らかになっていない。

また、エンゼルスではこの事故を教訓にサヨナラホームランの選手がホームインする時は、祝福する選手はホームから少々離れて見守るという暗黙のルールが出来た。ただ最近は、事件が風化してあまり守られていないようである。

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