エンゼルス選手紹介 2019年 (救援投手)

2019年のエンゼルスの救援投手陣を紹介する。

リリーフ陣を酷使したマイク・ソーシア前監督
2018年はとにかくリリーフ陣が酷使されたシーズンだった。ソーシア前監督は先発を90球程度で代えてしまうことが多く、結果として毎試合4~5イニングをリリーフ投手が投げていた。そんな戦い方では長いシーズンが持つはずもなく、リリーフが打たれて落とした試合は数え切れなかった。

特にクローザーだったミドルトンが5月にトミー・ジョン手術で離脱したことの影響は大きく、クローザーも取っ替え引っ替えで安定しなかった。救援陣で唯一安定した成績を上げたのが左腕アルバレスだったが、エンゼルスはオフに放出してしまった。

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その場しのぎ的な補強が目立つ
ここ数年は他チームをDFAされた選手を格安で拾い上げて、何とか戦える形を保っているという印象を拭えない。ここに上げた投手以外にも40人ロースターに何人か救援投手が入っているので、今年も取っ替え引っ替えして調子のいい者を使っていくつもりなのだろう。しかしそんな戦い方で厳しいア・リーグ西地区を勝ち抜けるのだろうか?投手陣の底上げはいつになったらできるのだろうか?


コディ・アレン(30歳) 右投げ (背番号37)

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実績は十分だが、昨年大きく成績を落としたインディアンスのクローザー

1年、8.5Mで契約。元インディアンス、FAで獲得

今年のエンゼルスのクローザー。インディアンスでは過去5年、平均29セーブを上げている。2017年は防御率2.94で平均球速も94.3マイルだった。しかし2018年は93.5マイルに落ち、防御率も4.70と大幅に悪化、キャリアワーストの5度のセーブ失敗も記録している。つまり実績はあるが、昨年成績を大きく落とした落ち目のピッチャー。クローザーとしてどのくらい活躍してくれるのか不透明だ。

実際、4月中旬のマリナーズ戦では立て続けに9回に失点して敗戦の直接原因となった。球速も93マイルはなかなか出ない。4月24日現在、8.1イニングで3本のホームランを浴び、防御率は5.40とクローザーレベルでは全くの失格である。これから成績を上げていくのか、このまま沈んでしまうのか、エンゼルスの命運を握る一人である。


ルイス・ガルシア(31歳) 右投げ(背番号)

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フィリーズで昨年の防御率は6.07!不安がいっぱい

1年、1.675Mで契約。 ホセ・アルバレスとのトレードでフィリーズより獲得

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昨年はフィリーズで59試合に救援登板し、防御率6.07の成績に終わっている。46イニングで18与四球、51奪三振というのは悪い数字ではないが、正直、防御率2点台で29歳の左腕アルバレスと交換した理由がわからない。平均球速97-98マイルのハード・スローイング・ピッチャーというのが気に入ったのかもしれないが、球が速いだけでは通用しないのがメジャーの世界。不安は尽きない。


タイ・バトリー(26歳) 右投げ (背番号31)

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レッドソックスから昨年夏に移籍。セットアッパーを務める

2018年、優勝を諦めたエンゼルスはイアン・キンスラーをレッドソックスにフラッグシップ・ディールで放出し、その見返りで獲得した。レッドソックスではマイナーだったが投手の有望プロスペクトで、レッドソックスファンを残念がらせた。

エンゼルスでは移籍後すぐにメジャーデビューを果たした。その後16試合に登板して16.1イニングを投げ、0勝1敗4セーブ、防御率3.31、20奪三振というまずまずの成績を残した。

キレのいいスライダーとフォーシームで空振りが取れるピッチャーで、2019年はセットアッパーとしてクローザーにつなぐ重要な局面を任されることが多い。


ハンセル・ロブレス(28歳) 右投げ(背番号57)

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ドミニカ出身で、2008年に18歳でメッツと契約。2015年にメジャーデビューしたが、奪三振は多いものの制球に難を抱え、なかなか安定した成績を残せなかった。2018年6月にメッツをDFAされたところをエンゼルスに拾われた。エンゼルスでは37試合に登板し、56イニングを投げ、防御率2.97・0勝1敗2セーブという成績を上げた。

最速99マイルのフォーシームとスライダー、チェンジアップで三振を奪う豪腕タイプ。背番号57のリリーバーと言えばエンゼルスファンならばKロッドことフランシスコ・ロドリゲスを思い出してしまう。Kロッドのような脱三振マシーンに成長を遂げられるか注目したい。


ディロン・ピーターズ(26歳) 左投げ

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唯一の左腕リリーバー

年俸調停権取得は2022年、1年 1.09Mで契約。若手右腕のTyler Stevensとトレードによりマーリンズから獲得

2017年にマーリンズでメジャーデビュー。過去2年間で13試合(うち11試合が先発)、59イニングを投げ、3勝4敗、防御率は6.10。上背が175センチしかなく、カーブとチェンジアップで組み立てる技巧派。ストレートの平均球速は91.5マイル程度。左腕という以外は特に見るべきものはなく、投手陣の底上げにはあまり役に立たないだろう。アルバレスを放出して左腕のリリーフが誰もいなくなったので、獲得したのだろう。


ジョン・カーティス(25歳) 右投げ
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制球力のアップと緩急を使えるようになれば覚醒する可能性はある

1年、0.54Mのルーキー契約。2022年調停権を得る。ツインズからDFAをトレードで獲得。交換選手はDaniel Ozoria内野手。

身長193センチの大型投手。ツインズでは2017年にメジャーデビューし、過去2年間全て救援で17試合、15イニングスを投げ、通算防御率は7.20と全く低調。長身から投げる平均球速95マイルの速球が投球の7割を占め、あとはスライダーで押す剛球派。しかしコントロールに難を抱え、ツインズではオフにDFAされていた。

平均球速95マイルの長身投手というのは魅力だ。課題のコントロールを改善し、スライダー以外にも変化球を覚えれば覚醒する可能性はあるだろう。まだマイナーオプションが残っているので、マイナーとメジャーを行ったり来たりする調整弁的な使われ方をされるかもしれない。


ケイナン・ミドルトン(25歳) 右投げ(背番号39)

2018年にトミー・ジョン手術。復帰は2019年終盤か

2019年は1年56万3500ドルで契約。2020年まで年俸調停権が残っている。2024年オフにフリーエージェントになる。

オレゴン州ポートランドの出身。 2013年のMLBドラフト3巡目(全体95位)でエンゼルスから指名されプロ入り。4年かけてマイナーで腕を磨き、2017年5月にメジャー昇格した。

100マイルの速球で勝負する剛球投手だが、トミー・ジョン手術でシーズン終了
最速100マイルのフォーシームが投球の7割以上を占める。残りはスライダーと最近はチェンジアップも投げるようになった。2018年は前年よりもやや球速を抑え、スライダーの制球力を磨いたことで安定感がアップした。三振を奪えるのは魅力で、速球派が好きなソーシア監督から2018年のクローザーを任された。

しかし5月に右ヒジ痛を訴えると、そのままトミー・ジョン手術となった。大谷より約5ヶ月早くトミー・ジョンとなったために、ある意味で大谷復帰の指標となっている。復帰は2019年夏以降と思われる。

特徴的な容貌
一見、オジさんぽく見えるがまだ25歳である。ドレッドヘアがトレードマークだが、今年からそれをピンクに染めてさらに見た目は強烈になった。しかし2017年と比べ、明らかに体重が増えてしまっている。これ以上太るとバルトロ・コロンのようになってしまいかねないので注意してもらいたい。


キャム・ベドローシアン(27歳) 右投げ(背番号32)

いつまでたっても物足りない中途半端さ

2018年の成績

試合数 勝利 敗戦 セーブ イニング 防御率 三振 四球 WHIP
71 5 4 6 64 3.80 57 26 1.39

2019年は1年175万ドルで契約。2021年まで年俸調停権が残っている。2021年オフにフリーエージェントになる。ちなみに父のスティーブは元メジャーリーガー(投手)で、1987年にサイ・ヤング賞を受賞しているほどの名選手だった。エンゼルスでは数少ないフランチャイズプレーヤー。

2010年のエンゼルスのドラフト1位
ジョージア州出身。2010年のMLBドラフトでエンゼルスが1巡目(全体29位)で指名した。

最高で96マイルの速球とスライダーのコンビネーションで投げるパワーピッチャー。速球はフォーシームが多いが、カッター軌道やツーシームも交えて、軌道が同じにならないようにしている。課題はスライダーの制球と言われている。

しかし入団した翌年にいきなりトミージョン手術。2012年復帰後は先発投手だったが、2013年にリリーフ投手に転向。2014年にメジャー昇格。しかし、2016年に前腕部の血栓除去手術、2017年は鼠径部の故障と怪我が続き、満足なシーズンを送れていない。

故障続きだったが2018年にようやくシーズンを通して稼働
2018年はようやく健康を取り戻したが、開幕直後は球速の低下に悩まされ、出れば点を取られるという最悪の状態だった。4月も後半になって2016年以来の96マイルを記録するなど、ようやく立ち直りの兆しを見せ、結果的に71試合に登板した。しかし救援投手としては防御率3.80と平凡な数字で、投げさせると常に不安がつきまとう。

年齢やキャリアからしてもそろそろピリッとした投球を続けないと見限られてしまうかもしれない。


ノエ・ラミレス(29歳) (右投げ)(背番号25)

切れのいいシンカーとチェンジアップが武器の軟投サイドスロー右腕

2018年の成績

試合数 勝利 敗戦 セーブ イニング 防御率 三振 四球 WHIP
69 7 5 1 83.1 4.54 95 30 1.26

2019年は1年56万9000ドルで契約。2024年オフにフリーエージェントになる。

地元カリフォルニア出身の軟投サイドスロー
ロサンゼルス出身。出身大学はカリフォルニア州立大学(CS)フラトン校で、エンゼルスタジアムからは車で10分ほどしか離れておらず、お膝元の大学である。

2011年のMLBドラフト4巡目(全体142位)でボストン・レッドソックスから指名されプロ入り。2015年7月メジャーデビューした。しかし2016年は防御率6.23とふるわず、2017年8月にウェーバー公示(自由契約)され、エンゼルスに拾われた。

シンカーとチェンジアップを得意とする右サイドスローの軟投派。2018年開幕直後はあまり期待もされず、敗戦処理的な役割だった。しかしキレのいい変化球で長いイニングも投げられることから重宝され、次第に重要な局面でも任されるようになった。とにかくリリーフが酷使されたシーズンだったのでチャンスをつかんだ。2019年はもう少し安定感が増し、せめて防御率3点台ならばいいのだが。

2018年開幕直後の試合、MLBの公式Twitterで、ラミレスのチェンジアップが打者が避けるほどあまりにもキレがいいと動画がアップされ、「まるでテレビゲーム」などと多くのコメントが付いた。

190センチを超える長身に長髪のサイドスローで、ひときわ目立つ出で立ちである。


ジャスティン・アンダーソン(26歳) 右投げ (背番号25)

99マイルのフォーシームが魅力!制球力が増せばもっと重要な局面で投げられるはず

試合数 勝利 敗戦 セーブ イニング 防御率 三振 四球 WHIP
57 3 35 4 55.1 4.07 67 40 1.48

2019年は1年56万1500ドルで契約。

故郷ヒューストンでメジャー初登板し、99マイルを連発
テキサス州ヒューストン出身。2014年ドラフトでエンゼルスから14巡目で指名されプロ入り。これまで全くメジャー経験はなかったが、2018年4月23日にベンチ登録されると翌日のヒューストンでのアストロズ戦で即デビュー登板。すると99マイルの速球を連発し、周囲を驚かせた。スライダーでカウントを稼ぎ、フォーシームを決め球に使う。三振も多いが四球も多いので、制球を改善して四球の数を半分以下にしたいところ。

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