チーム紹介(2021年版)

エンゼルスというチーム(2021年版)

2021年シーズンは通常通り162試合で行われ、開幕は前チーム一斉に4月1日となる。エンゼルスはホームにホワイトソックスを迎えての4連戦でスタートだ。ナ・リーグでDHを使うのか、ポストシーズン進出は昨年のように16チームになるのかについてはまだ結論が出ていない。

2020年のエンゼルスの戦いぶり

知将マイク・ソーシア監督の下、2002年にワールドシリーズ制覇を成し遂げ、その後も2000年台はプレーオフ常連だったエンゼルスだが、プレーオフに出たのは2014年が最後で、この5年はプレーオフ進出どころか勝ち越すことも出来ない体たらくが続いている。

2018年オフにマンネリ気味のマイク・ソーシアと契約延長せずブラッド・オースマスを監督を迎えたが、2019年は72勝90敗(勝率. 444)と20年ぶりの90敗を喫し、オースマスはわずか1年で解雇された。2020年は名将の誉れ高いジョー・マドンを新監督に迎えたものの、新型コロナで60試合に大きく短縮されたシーズンとなり、結果は26勝34敗(勝率. 433)とさらに成績を落としてア・リーグ西地区4位に沈んだ。いかに名将マドンといえどあの陣容では大幅な勝率アップは難しかった。というのも野球で勝つための基本である投手陣が全く整備されていないからだ。2020年のチーム防御率は5.09で、ア・リーグでは下から3番目だ。

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元々投手を育てるのが下手で、トレードやFAでも投手にはあまり投資してこなかった。そこにスキャッグスの急死、大谷のトミージョン手術と投手陣は踏んだり蹴ったりのシーズンが続いている。

ちなみに2020年の先発投手で1番防御率がよかったのが新加入のディオン・バンディの3.29だったが、これはワールドシリーズを制覇したドジャースの先発では5番手の数字でしかない。

投手力が弱点なのに、2018年からはライトフェンスの高さを実質的に下げ、さらに投手不利、打者有利の球場にしたのもどうかと思う。チームにはトラウト、レンドーン、アップトン、プーホルスと右打者が多いので、恩恵の少ないライトフェンスの高さは元に戻し、ライトポール際の極端にフェンスが低いところはむしろ高さを上げるくらいでいいのではないだろうか。

2021年のトップ100プロスペクトはわずか2人

エンゼルスからはこの20年近く一流と言えるような投手がほとんど育っていない。サイ・ヤングを狙えるほどの投手と言えば、ジョン・ラッキー、アービン・サンタナ、ジェレッド・ウィーバーくらいしか思いつかない。あとは抑えのK・ロッドくらいか。投手を育てられないチームに未来はないだろう。

若手が育たない根源にあるのは大物FA選手の獲得(特にFA野手)にのめり込んで、若手の育成がおざなりになってしまったことだ。2010年以降も、数多くの有力FA選手を獲得し大型補強を敢行したが、結果として効果的だったと思われる補強は少なく、トレード下手と言わざるを得ない。そして、トレードのたびに代償として有望若手選手(プロスペクト)を放出してきたため、マイナーが枯渇していった。

2000年台はメジャーでも屈指の質と量と言われたエンゼルスのマイナーだったが、2021年のメジャーのベスト・プロスペクト100人に入っているエンゼルスの選手はわずか2人(53位のマーシュ外野手と74位の左腕デトマース)。しかもいずれも将来オールスター出場が期待されるようなトップランクの選手ではない。中にはレイズのようにトップ100に8人もランキングされているチームもあると言うのに・・・

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2020年オフの動き

2020年のオフはコロナ禍で各チームの財政状況も悪化し先の見通せない状態から、大型補強を試みるチームは激減した。ヤンキースの田中や巨人からメジャー移籍を目指した菅野には満足なオファーは届かず、二人とも日本でプレーすることを選択した。

FA市場で最大案件はレッズからFA宣言した先発右腕のトレバー・バウアーだったが、よりによって投手王国のドジャースと3年102ミリオンで契約。バウアーは2020年のサイヤング賞だが、しょせん60試合の短縮シーズンでの話し。メジャー9年の通算で75勝64敗、防御率3.90という数字は爆発的な力のある投手とは言えないと思う。この金額ではリスクの方が高そうだがドジャースはお金が余ってるんだろうな。

エンゼルス最大の課題、先発投手の補強としてカブスから左腕ホセ・キンタナ(32)、オリオールズから右腕アレックス・カッブ(33)を獲得したが、両名ともここ3-4年は不調が続いており、突然の大復活を期待するか、現有戦力の底上げしか道がない状態だ.。

一方、抑え候補としてライセル・イグレシアス(31)をレッズからトレードで獲得できたのは良かった。また変則左腕のアレックス・クラウディオ(29)もブルワーズから獲得した。

野手では退団したアンドレルトン・シモンズ遊撃手の後継をどうするかが課題だったが、オリオールズからホセ・イグレシアス(31)を獲得した。またバックアップキャッチャーとして日系のカート・スズキ(37)をナショナルズから獲得した。外野の層を厚くするためカージナルスからデクスター・ファウラー(34)もトレードで獲得した。

しかしここに挙げた新戦力は、いずれもややピークを過ぎた感のあるベテラン選手ばかりで、全員が1年契約。つまり長期的な戦力補強を狙ってのものではなく、ここ数年エンゼルスが繰り返してきたパターンが今年も継続された。プーホルスとアップトンの契約が終わるまでは財政的な自由はなく、あと1-2年は辛抱が必要だ。

大谷の二刀流復帰が最大の戦力アップ

昨年も同じ事を書いたのだが、大谷が特に投手として完全復帰できれば、それがエンゼルス最大の戦力アップになるだろう。昨年はコロナで調整登板もできず、結局登板はわずか2試合、いずれもKOされて再び故障し、投手としてのシーズンは終了した。今シーズンの大谷が2018年前半のような圧倒的な投球を続けられれば10-15勝はチームに勝ち星をプレゼントできるはずだ。

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