エンゼルス選手紹介 2020年(先発投手)

2020年のエンゼルスの先発投手陣を紹介する。

今年のローテーションは様変わり
2019年は大谷はトミー・ジョンで全休、ハービー、ケーヒルのベテラン補強組は使い物にならず、スカッグスは急死、バリアはルーキー時からは大きく後退とまともに働いたのはヒーニーくらいだった。

2020年は大谷の復帰が最大の明るいニュースで、新戦力のテヘラン、バンディ、アンドリースがどれくらいやるのか、昨年台頭したキャニング、復活を目指すペーニャ、バリアらに期待が集まる。

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フリオ・テヘラン(29歳、188cm、右投げ)(背番号49)

7年連続30先発、170イニング以上の鉄腕!成績低下気味なのが心配

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2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
33 10 11 174.2 3.81 162 83 1.323

2020年は900万ドルの1年契約。昨年所属していたアトランタ・ブレーブスは年俸1200万ドルで1年間契約延長できる権利を有していたが、それが行使されなかったためFAとなった。要はブレーブスはテヘランに1200万ドルの価値はないと判断したわけだ。

コロンビア出身。プロ入りは2007年ブレーブス。2011年にメジャーに昇格すると2014年からは先発に定着しブレーブスの主力投手として活躍。2013年から2019年まで7年連続で30試合以上に先発して、最低170イニングを投げる鉄腕ぶりを誇っている。ほとんど故障なしで7年間働き続けているというのは素晴らしい。

しかし最初の4年は防御率3.33とエースクラスだったが、ここ3年は防御率4.09とやや成績を落としている。ブレーブスが延長オプションを破棄した理由も今後の成績低下を見越してのことなのだろう。果たしてエンゼルスでは上手く行くだろうか?


ディラン・バンディ(27歳、185cm、右投げ)(背番号37)

ドラフト全体4位のエリートだった高校時代。トミー・ジョン後に球速が落ち、期待にはほど遠い球歴

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2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
30 7 14 161.2 4.79 162 58 1.355

2020年は500万ドル。2年後にはFAになれる。2019年12月にマイナー4選手とのトレードでエンゼルスに移籍した(またしてもプロスペクトを使ってしまったエンゼルス)。

高校時代には100マイルの速球を投げ、2011年のドラフト全体4位でボルティモア・オリオールズに指名されてプロ入りした。ちなみにこの年の全体1位がヤンキースに行ったゲリット・コール、全体6位がエンゼルスに来たアンソニー・レンドーンである。

期待されたバンディだったが、3年目の2013年にトミー・ジョン手術、2015年は右肩痛で約2年半投球することができなかった。復帰した2016年にローテーション入りすると、その後の4年間で103試合に先発し、毎年150イニング以上の投球を続けている。エンゼルスでも30試合、180イニングは期待されている。

高校時代はケタ外れの速球を投げていたが、トミー・ジョン手術後は球速が落ちた。所属していたボルチモア・オリオールズは、ここ2年で223敗もしているリーグのお荷物チームのなので勝ち星が積み重なっていかないのは仕方ないとしても、キャリア通算防御率が4.67というのはドラフト全体4位にしては寂しい。


マット・アンドリース(30歳、188cm、右投げ)(背番号35)

昨年一度も先発していないが、エンゼルスではまず先発で試すという

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2020年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
54 5 5 70.2 4.71 79 27 1.33

2020年は139万5千ドル。2022年にはFAになれる。2020年1月にマイナー投手とのトレードでエンゼルスに移籍(ここでもプロスペクトを使ってしまったエンゼルス)。

エンゼルスのお膝元近郊のリバーサイドの出身。高校時代のチームメートにタイラー・チャッツウッド(2008年ドラフトで全体74位でエンゼルスが指名。現在はカブス所属)がいた。2011年ドラフト4順目でサンディエゴ・パドレスから指名されてプロ入り。その後レイズにトレードされ2015年4月にメジャーデビュー。レイズでは2018年7月にダイヤモンドバックスにトレードされるまでは主として先発で起用され、19勝22敗、防御率4.30の成績。ダイヤモンドバックスでは1年半で先発したのは1度しかなく、2019年は完全にブルペンだった。

エンゼルスはスプリングトレーニングでは彼を先発投手として扱う予定だという。通用しなければブルペンに回すということらしい。

しかしキャリア5シーズンの通算防御率は4.58で、防御率が4点を切った年は1度もない。かろうじてメジャーで生き残っている程度の成績。多くを期待することはできないだろう。


グリフィン・キャニング(23歳、188cm、右投げ)(背番号47)

チーム待望の期待の若手!

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2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
18 5 6 90.1 4.58 96 30 1.218

2020年はメジャー最低保障年俸(約58万ドル)。

エンゼルスのお膝元、オレンジカウンティのミッション・ビエホ市出身。2015年ドラフトではコロラド・ロッキーズから38順目指名を受けたが、入団せずUCLAへ進学。その後2017年にはエンゼルスから2巡目(全体47位)で指名され入団した。

先発投手不足の台所事情もあって、入団から2年もたたない2019年4月にはメジャーデビューした。しかし8月下旬に右肘痛を発症してそのままシーズン終了となった。

2020年はヒジの回復次第だが、若手の中では唯一ローテーションが確約された投手である。


フェリックス・ペーニャ(29歳、188cm、右投げ)(背番号64)

2019年は先発の一角に定着も右膝ACL断裂。開幕は間に合う

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2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
22 3 3 96.1 4.58 101 34 1.183

2020年はメジャー最低保障年俸(58万ドル程度)の1年契約。今オフには年俸調停権を得る。

ドミニカ出身。プロ入りは2009年カブスで。2016年にメジャーデビューしたが目立った成績は上げられず2017年オフにDFAされたのをエンゼルスに拾われた。エンゼルスでは2018年、2019年と先発で実績を残した。

2019年7月12日のシアトル・マリナーズ戦は急死したスカッグスの事実上の追悼試合であったが、2回を投げたテイラー・コールを引き継いで3回からに2番手で登板すると7回を1四球無安打に抑え、継投でノーヒットノーランを達成した。

8月までにチームトップの8勝を上げたが、8月3日のインディアンス戦で一塁ベースカバーに入った際に右膝ACL断裂の重傷を負った。幸い回復は順調で今年の開幕には完全復帰できると見られている。先発として5番手を争うものと思われる。

カブス時代の恩師であるマドンが新監督となり闘志を燃やしているだろう。


アンドリュー・ヒーニー(28歳、188cm、左投げ)(背番号28)

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2018年にトミージョンから復活したが2019年はまたしてもケガに泣かされた

2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
18 4 6 95.1 4.91 118 30 1.290

2020年は1年430万ドル。2021年まで年俸調停権が残っている。2021年オフにフリーエージェントになる。

トミー・ジョン手術明けの2018年は30試合、180イニングを投げ、故障者であふれたエンゼルスの投手陣を引っ張った(結果的には9勝10敗と負け越し)。期待された2019年だったが3月上旬にヒジ痛を発症してIL入りし、初登板は5月26日にずれ込んだ。結局2019年は4勝6敗と2年続けての負け越し。防御率は4.15から4.91へと悪化した。ケガがちな上にメジャー6年のキャリアで勝ち越したのは2年目だけ(6勝4敗)。通算防御率も4.44と平凡だ。年齢も28歳になり、そろそろステップアップしないと先発の座も危なくなりそうだ。

マーリンズからドラフト1位指名
オクラホマ州出身。高校時代の2009年にタンパベイ・レイズからMLBドラフト24巡目(全体739位)で指名されるも、指名順位に納得がいかず、オクラホマ州立大学に進学。その後2012年に晴れて、マイアミ・マーリンズから1位指名(全体9位)され、プロ入りした。

プロ入り後は順調に昇格し、2年後の2014年6月に初のメジャー昇格。4試合に登板したが、0勝3敗・防御率6.53と結果を残せず、マイナーに後戻りした。そのオフ、マーリンズとドジャースとの複数選手のトレードでドジャースへ移籍。ところがその数時間後にはエンゼルスとのトレードでエンゼルスへ移籍した。

2015年はシーズン後半にエンゼルスの先発ローテーションに定着。18試合に先発して防御率3.49・6勝4敗という成績を記録し、メジャー初勝利も上げた。

2016年期待されて開幕を迎えたが、1試合投げただけで左肘痛を発症。結局7月にトミージョン手術を受け、翌2017年終了まで全休と発表された。しかし、その後は順調に回復し、2017年8月には予想よりも早く戦列復帰し、4試合に登板した。

しかし9月に今度は左肩痛を発症。チームもプレーオフ戦線から脱落したため、そのまま投げるチャンスなくシーズンを終了した。

2018年はようやく健康を取り戻し、キャリアハイを大きく更新する180イニングを投球し、ドラ1の意地を見せた。

球界初の株式銘柄に
2015年9月に、米国の投資会社であるファンテックスと契約し、自分の価値を株式として売買することを発表した。発表によるとヒーニーは今後の収入の10パーセントと引き換えに、ファンテックス社から株の販売で得られる見込みの334万ドル(約4億円)を手にすることになった。NFLの選手とはすでに同様の契約を結んでいるファンテックス社だが、メジャーリーグの選手が株式公開されることは初めて。

しかし、ヒーニーはその後トミージョンなど故障がちで実働に乏しく実績を残したとは言い難い。カーショウやトラウトクラスならともかく、今のところ株式としては全く投資対象外銘柄だろう。


ハイミ・バリア(23歳、185cm、右投げ)(背番号51)

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ルーキーイヤーのめざましい活躍から期待を裏切った2019年。復活を期す

2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
19 4 10 82.2 6.42 75 27 1.440

2020年はメジャー最低保証年俸(58万ドル程度)。

パナマ出身の21歳。16歳でエンゼルスと海外フリーエージェント選手として契約。契約金は600万円ほどだった。4年間でルーキーリーグ、ルーキー・アドバンスド・リーグ、1Aと3階層6チームを昇格していき、2017年には大きくステップアップした。その年、1Aでスタートしたが、6月には2A、シーズン終盤には3Aと異例のスピードで昇格し、年間で7勝9敗、防御率2.80、7月にはマイナーリーグのオールスターにも選出された。

ジャイアンツ戦で1人の打者にメジャー記録となる21球を投げた
2018年は開幕はマイナースタートだったが、先発投手の相次ぐ故障でついにメジャー昇格。いきなりレンジャーズ戦に先発して勝利を上げた。そして2回目の先発となったジャイアンツ戦ではジャイアンツのベルト選手に対して、1打席でのメジャー記録となる21球を費やして、最後はライトフライに討ち取った。3-2になってからファウルで粘るベルトに対して、歩かせもせず12球連続でストライクを投げ続けた。

故意にメジャー昇格とマイナー落ちを繰り返された2018年
2018年、エンゼルスは投手に故障者が相次ぎ、加えてリリーフ投手を早めにつぎ込むのを好むソーシア監督の投手起用法もあって、投手の絶対数が足りなくなってしまった。苦肉の策として先発したバリアをマイナー落ちさせ(1度マイナー落ちさせると10日間はメジャーに上げられないルールがあるため)、代わりの投手を10日間登録するという方法で投手を確保した。このためバリアは10日に1度メジャーに上がって先発しては、マイナーに落ちるというサイクルを8月いっぱいまで繰り返すことになった。MLBで「オプション」と呼ばれる1シーズンに何度でもマイナーに落とせる契約条項が残っている先発投手がバリアだけだったためこのような起用法になった。

過酷な移動、精神的な負担も大きかっただろうが、結果としてはエンゼルスの先発投手の中では唯一の二桁勝利(10勝)を上げ、最も優れた防御率(3.41)を残した。

期待を裏切った2019年
2019年開幕当初は5番手スターターのポジションだったが、開幕直前にジャイアンツからクリス・ストラットンを駆け込みで獲得した関係でバリアはマイナーに落とされて大きくモチベーションを落としてしまった。結局ストラットンは0勝2敗、防御率8.59と全く使い物にならなかった一方で、バリアをマイナーで腐らせるというまさに最悪のトレードだった(ストラットンは5月にパイレーツへ放出された)。バリアはその後メジャーに上がったが、このシーズンは4勝10敗、防御率は3.41から6.42へと3点以上も悪化し大きく期待を裏切った。ルーキーイヤーに比べ見るからに体重も増加し、コンディション調整にも失敗したように見える。

復活を期す2020年
バリアによると、2019年は首脳陣の方針でツーシームよりもスライダーを多く投げさせられたことも成績を落とした原因だという。新監督のマドンはルーキーイヤーのようにツーシームを多く投げるように方針転換したとのこと。バリアも冬の間にパナマで毎朝走り込み、キャンプ時には昨年よりも6~7kg体重を落として現れた。今年の復活を期待したい。


その他、ローテーションを狙う選手

パトリック・サンドバル(23歳、左投げ、190cm)(背番号43)

制球力が課題の速球派左腕

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2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
10 0 4 39.1 5.03 80 30 1.373

昨シーズン初めてメジャーに上がった。長身からの速球が武器だが、39イニングで30四球とほぼ毎回のように四球を与えてしまうほどコントロールに課題がある。制球力が上がればエース級に大化けする可能性はある。

ディロン・ピーターズ(27歳、左投げ、175cm)(背番号52)

上背がない分、制球力や球のキレが必要

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2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
17 4 4 82.2 5.38 55 26 1.542

ローテーションの谷間に先発していたが、そこそこ良いピッチングをしていた。身長175cmとメジャーの投手としてはとても小柄なので、ボールに角度が付かないのは苦しい。スタミナも課題。

ホセ・スアレス(22歳、180cm、左投げ)(背番号54)

炎上続きの2019年。減量が課題では?

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2019年の成績

試合数 勝利 敗戦 イニング 防御率 三振 四球 WHIP
19 2 6 81.0 7.11 72 33 1.642

ベネズエラ出身。2019年は投げるたびに炎上していたイメージしかない。なぜメジャーで使うのかオースマスの謎采配の一つだった。モレノのヒスパニック枠なのか?そもそもまだ22歳なのに180cm、102kgって太りすぎだろう。この歳にしてバルトロ・コロンを目指しているのか?

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